おぬごん さんの感想・評価
3.2
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
ミステリーも青春も吹奏楽もイマイチ
角川の日常ミステリー小説が原作
スタッフを見るとTARI TARIの橋本昌和監督、シリーズ構成に吉田玲子、キャラデザに西田亜沙子、音楽に浜口史郎、制作はPA WORKSと、かなり力が入った作品なのではと期待していました
作品自体も日常ミステリー×吹奏楽と、何とも京アニを思い浮かべずにはいられないテーマでしたしw
ただ結論から言うと、テーマになっている日常ミステリーや青春要素は微妙で、吹奏楽も+α程度の要素で全てイマイチでした
まず青春ストーリーとしての側面ですが、これはハルタのキャラが全てですねw確かに意外性はありましたしそれを使ったギャグには笑いましたが、視聴者が求めていたのは無難にハルタとチカがラブコメする展開だったのでは…
日常ミステリーについても、ハルタが一人で、しかもやたら独善的に推理を進めてしまうので、こちらに考える猶予もありませんでしたし感情移入もできませんでした
特にルービックキューブの回と象の絵の回は酷かったように思いました
{netabare}ルービックキューブの回とか、他人の家族の遺品を勝手に損壊してますからね!?
コナンや金田一なら絶対に最後の一歩を本人に委ねるよう計らうところですよ!{/netabare}
同じ日常ミステリーの「氷菓」も推理のほとんどは主人公の奉太郎がしていましたが、古典部の3人を上手く絡ませながら謎を整理していたのとは対照的です
まあそこは1話完結のハルチカと続き物の氷菓の違いでもあるのでしょうが…
吹奏楽は上でも書いたように、日常ミステリーや青春を描くための+α要素でした
まあそれはそれでいいんですが、その割には最終回でコンクールを唐突に見せ場のように描かれたのは何とも反応に困りました
それまで練習や上手くなっていく過程をすっ飛ばしていたので、最後にいきなり長尺で演奏シーンを出されても感動が無いんですよね
けいおん!の軽音楽のように音楽自体が分かりやすいなら、ライブシーンが唐突だとしても絵と音の力で感動することができるのですが、吹奏楽ではやはり過程が大事なんだと思いました
しかもつい半年前に我々は、練習や上手くなっていく過程、そして演奏シーンを超絶丁寧に描いた吹奏楽アニメを見てしまってるわけですから、尚更です(笑)
PA WORKSといえばポスト京アニとも目される気鋭の制作会社ですが、残念ながら今作では京アニに喧嘩を売って返り討ちに遭ったように思えました
(私が勝手にそう思っただけですが)