岬ヶ丘 さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
結末だけじゃなく過程を楽しむ作品
本作はセカンドシーズンという位置づけであり、ファーストシーズン同様に複数の物語で構成されています。しかしながら前回とは違い、それぞれの物語の語り部が暦以外のキャラであるため、作品全体の一貫性が低い印象を受けました。また、物語ごとの時系列が複雑であり、やや難解な構成になっている点も見受けられたため、前シリーズより厳しい評価となりました。
セカンドシーズンに入って、ようやくこの「物語シリーズ」という作品の楽しみ方を理解できたように思います。「物語シリーズ」は、基本的に導入から物語の核心に迫るまでが丁寧に描かれ、逆に結末は思いもよらない急展開という流れが多いです。言い方を変えれば、ストーリーが終盤までやや単調で、結末はあっけないとも感じます。「物語シリーズ」の場合、結末までの道程に、会話劇が多く用いられていることが特徴です。その会話劇を飽きさせない、声優さんの熱演、斬新な演出・カット割りは健在で、映像技術も格段に進化しています。しかしセカンドシーズンにきて、さすがにその演出も限界かと感じてしまう部分もありました。
やはり一番重要なのはストーリーであり、物語の結末に至るプロセスとしての会話劇を楽しめるかどうかが、「物語シリーズ」を楽しめるかどうかのポイントだと思います。新キャラの扇が今後どのように作品に絡んでくるか楽しみです。