ダレイオス さんの感想・評価
4.6
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
下品なだけでなくしっかりとしたストーリー構成は光る。
共学化したばりの高校に通う、主人公達5人が学校の寮の風呂場を
覗いたばかりに退学の危機がおとずれるのだが
退学を許してもらうのを条件に学校の裏生徒会が用意した
学校専用の監獄に1ヶ月収容されるのがストーリーの流れ
覗きという社会的にまずい行いをしてしまった主人公達だけに
退学になるのも親にバレるのも嫌だから、大人しく裏生徒会の言う通り従う
設定的にはわりとしっかりしているようです。
全寮制だし収監されても親にもわからないですね。
授業も受けれるみたいだし、意外にまとも
ただ個人的には学校の生徒指導の先生ではなく生徒が指導するのかが
ツッコミ所だがアニメだしギリギリ容認
正直最初の覗きをしているシーンから馬鹿アニメ風に展開が進みますね。
覗きをしようとする主人公達5人はノリノリです。
顔のリアクションも作画がかなり本気なので絵からも
面白さは伝わってきました。
特にガクトは声優さんの演技も中々の熱演なので凄く楽しそうなので
作画、声優さんの演技は中々のようです。
そんなノリノリな馬鹿アニメな展開から、覗きが見つかり
学校専用の監獄に収監されるのは圧巻でした。
馬鹿アニメかなと思ったら、ガチな理不尽な監獄に収監とは
その落差は強烈だけど、主人公達の落ちぶれぶりは見ものです。
ただしやっぱり直ぐに馬鹿アニメに戻りますね。
最初だけ理不尽だけど、やっぱり主人公達はノリノリです。
監獄で主に指揮している副会長は異様にエロい。
聞き分けの悪い主人公達に暴行を加えるのだけど蹴りの時にパンツが見えたり
主人公達を変な体勢で跪かせたりして
足を使って主人公達にお仕置きをするシーンは何かSMプレイな感じがします。
副会長は格好もヒールの靴を履き、胸元が開いていてエロい、なんでそんなエロい服装しているのか
狙っているとしか思えません。
エロいので主人公達も興奮して喜んで殴られる
そのノリを楽しむアニメになってました。
まあ監獄の割りには楽しそうなのがいいんじゃないかと思います。
ストーリーは最初は収監される前に学生相撲見るのを千代と約束したキヨシが
その約束を果たすために脱獄をするという
監獄ものとしては脱獄というベタな展開、でもかなり周到に計画するので
まじめに脱獄をしている感じはありました。
副会長達にバレないように恐れながら脱獄をしようとする展開は
作画のリアクションも良くて声優さんの演技も相変わらずいいので見所でした。
そして馬鹿アニメなノリで、下品、ホモ、文章に書くのも恥ずかしい何でもありな展開で
盛り上げるそんな展開でしたね。
まあ下品やホモや酷い趣向に耐性があれば楽しめる内容だと思います。
酷い内容ではあるが、かなり計算されたギャグにも感じるので
制作側の工夫は見られます。
ただこのアニメ、タイトルが監獄学園なので
それ自体がネタバレで刑期が近付いても最終回までは
絶対出られないのは視聴者の誰の目にも明らかなので
いかに視聴者を楽しませつつ
主人公達を監獄に収監し続けるのがポイントになるのだけど
やはり制作者側の工夫は感じさせられました。
ストーリーが進むと主人公達の仲に亀裂が走ったり
ハラハラさせられる展開があるのだけど、喧嘩する時は喧嘩して
お互い思いをぶつけ合うのは良かったし
裏生徒会も中盤以降は大きな動きがあり、その動きに振り回されながらも
危機を主人公達みんなの努力や友情でギリギリの所でしのぐのは
見ていて手に汗握る感覚に襲われ、スポーツアニメに近い感じがあり
努力や友情で危機を脱出し勝利を入れるものだったんですね。
要するに少年ジャンプの基本とも言われている
努力、友情、勝利をやりとげたアニメだったんですね。
そしてその過程で主人公達はキャラが凄く立っていましたね。
ガクトが「ござる」の語尾を使うのも三国志ファンという設定に合っていて
キャラ付けも成功しているし、三国志ファンの設定を生かしてました。
アンドレも副会長にお仕置きをさせるのが好きなのを生かした
展開も中盤にあったりもするのでキャラの設定は上手く使ってましたね。
キャラの設定を生かしたイベント展開をやり遂げたのは
制作者側の工夫を感じさせられました。
イベント展開に生かすということはストーリーにも絡んでくるので
不思議と印象にも残りやすく時間が経ってもキャラのことは覚えていられました。
裏生徒会も実は内部での上下関係があり、副会長が実は中間管理職みたいで
苦労する展開もあリ、敵だったはずなのに
会長にビビったり、頭を下げたりするシーンを見ると
今まで怖かったギャップから副会長が魅力的に見えました。
会長も全力で主人公側を苦しめるラスボス的貫禄でキャラが立っていて
主人公側とはけして馴れ合わないブレない姿勢は良かった。
キャラは主人公側も裏生徒会側もそれぞれの本来持っている役割を
果たしているのでキャラは上手く動かしていたと思います。
ストーリー的には最初から最後まで計算されたような作りで
元々の設定というか、このアニメの芯となるものは
主人公達がこの監獄から解放されるまでの話と
正直たいした設定ではないのに作り込みの凄さから
凄いアニメになってました。
正直たかが、囚人になって出所するまでの話なのに
脱獄計画から始まり裏生徒会との対決、ピンチになりながらも
みんなとの友情で切り抜け、その友情の見せ方が凄くて感動したり
頭を使い己の努力でピンチを切り抜け
仲間5人全員の努力と友情
そしてそれから得られた知恵と勇気で立ち向かった姿を見ているうちに
途中からは主人公達に対して、言い方は悪いけど、たかがアニメのキャラなのに
応援してしまったり
そんな凄い展開を見せられたら
ピンチを脱出した時は素直に「良かった。良かった。」と思ってしまいました。
このアニメ下品で酷い部分もかなりあるのですが
そんなことを忘れ去られるいい部分がいっぱいあったと・・・
ストーリーの起承転結の「起」が起こって
そこから
「承」が起こって
「転」が起こって
「結」が起こって
終わりを感じさせられるストーリー構成で
最終回で1話~11話の間で起こったことが無駄にならない
展開で積み重ねたことが生かされた展開で凄く良かった。
これがあまり生かされない普通の終わり方だったら印象にあまり残らなかった
かも知れませんがそうならずに凄かった。
最後も今までの仕打ちに対してバランスの取れる終わり方をしているので
最後の最後まで良く出来たアニメでした。
作画についてはかなり安定していましたし演出もかなり良かったです。
勢いを感じる作画や顔芸の凄さ、緊張感の感じる作画的演出など
どれを取っても素晴らしかったです。
声優さんもかなり上手かったかな、ガクトの声優さんはかなり上手かったし
他の声優さんも物語をかなり盛り上げてくれました。
個人的には不満点はないくらい演技は凄く良かった。
問題があるとすれば11話12話は性的描写が多い所かな
下品やエロはいいのですが、やはり性的描写は気になるね。
個人的には性的描写を見ると冷静に考えれば性的描写がいいだけではないかと
考えてしまうので点数付けるのに迷ってしまいました。
普通の人が見ても性的描写は考えらせられるかもしれません。
そこが唯一の問題でした。
確かに下品だけど素直に凄く面白かった。
まさかこのアニメに高得点を付けることになるとは思わなかった。
下品なだけでなくしっかりとしたストーリー構成は光りました。