sham さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
スローテンポ純愛ラブコメ
変人たちの住む下宿先で繰り広げられる、まったりドタバタラブコメ。
ラブコメと言っても、「ラブ」に関しては、最初から最後まで主人公とヒロインがゆっくりと近づいていくさまを描いているのみで、特に、ハーレム展開になったり、複雑な三角関係になったりなどはしない。
なので、わかりやすいっちゃわかりやすいが、逆に言えば、急展開を志向している人には物足りない。いや、そうじゃなくても、ちょっと物足りないかなー
{netabare}
さらに言うと、主人公が超絶無愛想なヒロインにひたすらアプローチしまくってようやく意識されるようになるまででようやく全12話が終わる、というスローテンポさである。
物語的にはリアリティがあってとてもよいが、アニメ的に言うと、ダラダラしすぎと感じてしまうかもしれない。
てか、原作的にもまだまだ途中だろうから、2期があってほしいところである。
{/netabare}
「コメディ」部分に関しては、主に変人な住人たちと「変人処理班」の異名をもつ主人公との下ネタ満載のやりとりが中心となっている。
けっこう激しい下ネタではあるんだが、なぜか不思議と嫌な感じがしないし、ふつうに笑えた。
おそらく、各キャラの、変態ながらもどことなく人間味と優しさを感じるからではないだろうか。
次にキャラに関して、
ヒロインの律ちゃんは、とにかく読書好きで、文字通り常に本ばかり読んでいて、人付き合いよりも読書を優先する、孤高の文学少女である。
主人公ははじめから彼女のことを好きになり、少しでも近づこうとするのだが、
個人的には、彼女のどこがいいのかわからないな。
まぁ確かにツンデレなところはかわいいっちゃかわいいけど、こんな面倒くさいやつなんかあまり相手にしたくないと思うのが普通だろう。
ただ、主人公の一途な恋慕の情と、もとからのお人よしな性格のおかげで、彼女にひどい態度をとられたり、ひどい言動をされたりしても、許容したり、ポジティブ解釈したり、むしろ喜んだりするので、なんとか見ていられる。
また、当然ではあるが、主人公の心情はよく描写されているが、ヒロインのほうの心情描写(照れたり赤面したり、というあからさまなやつじゃなくて)がもっと克明に描かれていたらなおよいなと感じた。
ストーリー的におそらくこれからなんだろうが、一方向ではなく、双方向的な思いや葛藤が見れたらよかった。
他のキャラは、変人というだけあって(ほぼコメディ要因ではあるが)キャラが立っていて面白いと思う。