Ka-ZZ(★) さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
The 1000th summer ― なぜこの奇跡のような確率に導かれたのでしょうか・・・
この作品は、これまで何度も視聴してきましたが何故かレビューを書くタイミングを逸してきました。
初見は、作品に対して何の評価をする事なく「観終わった」に入っていたので、あにこれ入会当時の放置プレイ期間中・・・なんだと思います。
言わずと知れたKey2作目の作品です。1作目の「kanon」は冬のイメージが強く残る作品でしたが、この作品は夏のイメージの強い作品です。
この作品の主人公は国崎 往人(くにさき ゆきと)。彼は代々家に受け継がれてきた「法術」の力で羽の生えた人形を動かす芸を生業に、各地を転々と旅してきました。
そしてとある街に流れ着いて・・・物語が動き出します。
この作品には大きく3人のヒロインが存在します。
神尾 観鈴(CV:川上とも子さん)
霧島 佳乃(CV:岡本麻見さん)
遠野 美凪(CV:柚木涼香さん)
ヒロイン達の織り成す物語に逆らわずに視聴し、ただ目の前で起こる感動に身を任せればいい・・・んだと思います。
最初の感動は小さなさざ波程度かもしれません・・・でも、後にそのさざ波が怒濤のうねりとなって押し寄せてきます。
これまで何度も視聴してきて・・・展開も分かるのに涙せずにはいられませんでした。
この作品の登場人物は、人との出会いと一緒にいる瞬間一つ一つをとても大切にしていると思います。
これを欲求の第1段階だとすると、第2段階は「その瞬間を少しでも長く・・・」だと思います。
でも人はうつろいでいく生き物です。
そしてそのうつろぎに合わせて周りの状況も変化しちゃうときもあって・・・
時には居場所そのものがなくなっちゃう・・・なんて残酷な事も・・・
でもこの作品・・・キャラの秀逸なのはここからです。
一緒の時を少しでもたくさん積み重ねたいから、どのキャラも本当に頑張るんです。
その頑張りは「普段通りのままの自分」を演じたり、時には精神・肉体的苦痛を伴う事もあるかもしれません。
風でも吹けば簡単に崩れてしまうような儚さと脆さと隣り合わせの彼女達・・・
それでも決して彼女達は輝きを失いません・・・
その必死な姿に心を打たれるんだと思います。
これまでは出会いの奇跡・・・
でもこの作品にはもう一つの奇跡があると思います。
それは「1000年後」がこの夏である奇跡です・・・
皆んな普通に暮らしていただけです・・・
いつもの夏と違うのは、たまたまそこに国崎 往人が居るということだけ・・・
いつもより自分を多く見つめ直したかもしれない・・・
いつもより「楽しい」サインをたくさん出していたかもしれない・・・
これまでより知り合いの増えた夏だったかもしれない・・・
それだけなのに・・・
事の顛末は、是非本編でご確認願います。
今なお高い支持が得られているのが納得できる作品だと思います。
そして、この作品は主題歌も有名ですよね^^
私はLiaさんが歌うオープニングテーマの「鳥の詩」が特に大好きです。
1クール12話の作品です。
テレビでは11年前・・・2005年の冬アニメで放送されたようですが、あにこれ総合得点85.8点、ランキング100位の実力は伊達じゃないと思います。
機会を作ってまた視聴したいと思います。