剣道部 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「平成」狸合戦 ぽんぽこ
[文量→中盛り・内容→雑談系]
【総括】
ジブリの中ではわりとマイナーというか、地味な作品ながらも、良作です。
自然と動物、人間との関係が、優しく、しかし、しっかりと風刺されています。子供が観て、何かを感じてほしいアニメですね。
《以下ネタバレ》
【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
平成、というタイトルだけで安易にレビュー書いてるけど、だからこそ、「平成」に注目してみたくなりました。
「平成」狸合戦、ということは、「昭和」狸合戦も、「大正」狸合戦も、もっと言えば、「平安」狸合戦とかもあった、ということ。
「平安」狸合戦って、多分、狸同士や、他の動物との合戦でしょう。
それが、「昭和」や「平成」になると、狸達の主戦場は、対人間になってきました。
これは、私より上の世代の方には怒られるかもしれませんが、「平成」という時代は、そこまで捨てたもんじゃないし、若者達(また、日本人)のモラル、特に環境に対する意識は、総体としては向上しているように思います。だって、昭和の川とか、えげつなく汚いし。(ちなみに私は昭和生まれ)。
本作のラストは、一方的に人間を悪とするのではなく、人間側にも、一定の歩み寄りが見られるものになっています。
私はこの部分が「平成」である意味になっていると思います。
我々人類は、というと話は大きすぎるかもしれませんが、歴史の中で紆余曲折し、前進後退を繰り返しながら、でも徐々に正しい方向に進んでいると、信じたい。
これから「令和」を迎えますが、「平成」に歩み寄れたその歩調を、もっと加速させ、「令和狸合戦ぽんぽこ」が生まれないことを、切に願います。
{/netabare}