剣道部 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
「幸」と「辛」は、すぐ隣に在る。
[文量→中盛り・内容→感想系]
【総括】
とりあえずOPを観てもらえれば、本作の雰囲気、魅力が伝わり、視聴するか否かの判断が出来ると思います。
美少女×ミリタリー×裏社会 と、現在では「わりとよくある設定」ではありますが、当時としてはかなり目新しく、刺激的でした。また、「第16回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞」を受賞した原作だけに、単なる萌えアニメでは持ち得ない深みがあります。
作画は確かに時代相応に古いけど、作風も合わせて考えた時、レトロな映画を観るような、ある意味での新鮮な楽しみか方も出来るでしょう。
古くても、良いものは良い。
本作は決して「ガンアクション」でも「萌えアニメ」でもありません(と思っています)。「ストーリーアニメ」です。シリアスな作風が好きなら、外さない作品です。
《以下ネタバレ》
【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
なんていうか、「ブッ飛んだ設定で、リアリティを描いた」作品だったな。
生き様というか、死に様というか、「幸せって何だろう?」とか、色んなことを考えさせられた。
単に、「少女の不幸さ、グロ」を描く悪趣味なモノや、「絶対服従だぜ、ゲヘヘヘ」的なゲスな作品なら早々に切っていたが、本作で秀逸だったのは、「担当官」にもスポットを当てて、両者の心の交流、悩みを真剣に描いた点だと思う。
一番好きなのは、トリエラ。
キャラデザが好きってのもあるし、少女達の中では一番物事を客観視していて、「普通」なのが、かえって切なくなった。異常な世界で正常を維持するのは、そんなに簡単なことではないと思う。彼女がいたことで、殺伐した世界が、少しだけ救いのあるものに思えた。
2期、楽しみにしています(苦笑)
{/netabare}