「時をかける少女(アニメ映画)」

総合得点
89.6
感想・評価
4039
棚に入れた
21190
ランキング
76
★★★★☆ 4.0 (4039)
物語
4.3
作画
4.1
声優
3.7
音楽
4.1
キャラ
3.9

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ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

論ぜず、浸れ。

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
原作は、1967年の筒井康隆さんの小説。テレビドラマ、実写映画、アニメ映画化など、計9回も映像化された、タイムリープの名作。

本作は、原作の20年後の世界、原作主人公の姪を主役にしています。

本来は、サスペンスなどの要素もありますが、本作は「青春」というものに絞って映像化されているように思います。

本作は、見方によっては低評価にもなり得ますが、レビューでは、本作を楽しむコツみたいなものを書きたいと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作を、本格的なSFとして観てしまうと、どうしてもツッコミどころが目立つと思う。

本作のタイムリープは、あくまで青春を魅せる為の装置。

真琴は序盤にタイムリープを無駄使いしますが、それは無駄ではなく、その時の真琴にとっては重要なことで、その小ささ、普通さが、いかにも年頃の女の子なんですよね。

その対比ですよね、タイムリープを使いきった後の展開は。

青春とはそんなもので、そのときは「世界の一大事」と思っていることも、大人になって考えると、「クダラナイ、日常の些細な出来事」なんです。じゃあ、大人の感じ方が正解なの?と問われれば、それは何とも言えない。いや、大人にとっては取るに足らない出来事を、世界の一大事と感じられることが、彼ら世界を豊かに、劇的にしているのだろう。

タイムリープ喪失後、1度だけ使えるようになる展開がニクい。真琴はそこで、「本当に大事なモノ」を選択する。それは、大人になるということに等しい。自身の価値観の決定。人生の選択。

このアニメは、タイムリープの整合性を、SF的な視点で論ずるのではなく、タイムリープも出来ない私達が、アニメという疑似タイムマシンを使って、眩しくムダに溢れる青春の空気に浸るアニメではないだろうか。
{/netabare}

投稿 : 2020/10/23
閲覧 : 229
サンキュー:

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