29号 さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
色々ともったいない作品
原作は石田スイ氏の同名漫画。
第1部はすでに連載は終了しており、現在は第2部が連載中です。
アニメ視聴後に原作を読みました。
監督はカップヌードルのCMから派生してOVA化された「FREEDOM」でも監督を務めた森田修平氏。
アニメーション制作は老舗制作会社studioぴえろ(旧株式会社ぴえろ)。
全12話。
喰種(グール)と呼ばれる人間と同じ見た目だが、人の肉を喰らう化物が存在するダークファンタジー。
まず注目すべきは声優陣です。
主人公金木研に花江夏樹さん。個人的に花江さん出演の作品は当たりが多いので、好きな声優さんです。
他に雨宮天さん、中村悠一さん、勝杏里さん(ついつい「かみやん」というワードが浮かんでしまうw)、花澤香菜さんなど。
そして1番は月山習を演じる宮野真守さん。妖狐×僕SSの夏目残夏や、ガッチャマン・クラウズのベルク・カッツェにも劣らない素晴らしいキャラクターだと思います。これだけでも見る価値はあります。
さて突っ込んだ内容になってきますが、この作品は面白いと思いましたが、所々不明な点や府に落ちない点があり結局どうなん?って思う事が多々ありました。
喰種とヒトと両方の視点から描く事により、いろいろな人間模様やドラマを見せ、最終的には「ヒトと異種(喰種)との共存」ってのがテーマでしょうか?
ヒトと喰種の共存というテーマならば1番のキーパーソンとなるのは半喰種の主人公の金木研でしょう。
しかしよくよく考えると半喰種であるものの、他の喰種と何ら変わりがないように思えます。
喰種化した自分の体や捕食に関しての葛藤が描かれているものの、後半はそれが薄れてきています。
喰種とヒトとの差はわかりやすいですが、半喰種(金木)と喰種の違いはそこまで無いように感じる。
例えば別の作品になりますが、「DARKER THAN BLACK-黒の契約者-」のように能力者は非合理的な事はしないなど人間的な感情の欠如などの変化があるならまだしも、
喰種もヒトと同じように恋愛や喧嘩をしながら生活をしています。
ただ人の肉以外は不味く感じてしまい、極めて高い身体能力や治癒能力を有する。半喰種の金木も同様であり、むしろ希少種(ハイブリッド)であるため通常よりも高い力を有している。
前置きが長くなりましたが、ほぼ喰種と変わらない金木に対して、店長(芳村)の{netabare}「人と喰種のどちらの世界にも居場所を持てる」という{/netabare}言葉もいささか疑問に感じる。
現に金木は喰種サイドからの視点ばかりやし…。
個人的には金木が人間と喰種との架け橋のような感じにして欲しかったですね。
まぁ結局最終的にはグロいシーンが全部持っていくんですけどね。
音が入ったグロいシーンはさすがにきついです。
{netabare}
特に金木が覚醒する拷問シーンは…。漫画では2,3ページやけど、アニメは結構な尺を使ってます。重要なシーンなのはわかるけど、あれはちょっと…。
{/netabare}
漫画を読んでから視聴する事をオススメします。その方が作品を理解出来るとお思います。
漫画ではきちんと描かれているのに尺の問題か、アニメでは省略されているシーンとかが結構あります。そこが重要な描写やったりすす。
あと暴力的な描写が苦手な方は見ない方をオススメします。