タケ坊 さんの感想・評価
3.3
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.0
状態:観終わった
正直もの足りなさを感じる
原作はPCゲームということだが、
アニメが先行で上映され、いわゆるゲームの販促的な位置づけのものと思われる。
ゲームでは2部構成ということだが、アニメでは1部の高校時代のものを描いている。
☆物語☆
まず突っ込みとして、タイトルが「少女たち~」、となっているけど、
メンバー6人中男2人居てるし...
脚本担当の北条が実質作業メンバーを集めてきたのに、「少女たち」って言い切るのはどうなん?
まぁ「美少女ゲーム」という言葉と掛けて付けてはいるんでしょうが。。
内容は美少女ゲームを制作・販売することを目指す少年少女たちを描く青春群像劇、なんだけども、
視聴者みな同じようなことを思うだろう...こりゃ「冴えカノ」の劣化版じゃねぇか、と。
素人ゆえに壁にぶつかり、メンバー間でもギクシャクしながら、
何とかゲーム制作に奮闘し頑張っている姿は伝わってくるんだが、逆に言えばそれ以外の要素が無い。
正直物足りなさを感じる。。(突っ込みどころと疑問の方がある)
この点、「冴えカノ」はキャラ自体はテンプレだが、ラブコメ要素やエロを盛り込み、
(丸戸氏は視聴者がどういうキャラを求めているか、どう見せれば喜ぶか、というのを完璧に理解していると思う)
地味になりがちなゲーム制作という話を面白く見せているのに対し、
この作品に関しては、あくまでゲーム制作に於けるキャラ模様を描くだけで、
キャラ自体の奥底はあまり描かれておらず、あまり引き込まれる要素が無い。
王道的な作風といえど、やはり地味なことに変わりはないと思う。
なお、ゲームの方では本来のギャルゲーらしく、
出てくるヒロイン達を攻略する、といったところを楽しむものにもなっている模様。
☆声優☆
花澤さんをはじめ、各キャラの声質にバリエーションのあるキャスティングは良い。
個人的には結城うぐいす役の佐藤聡美さん、
こういう内向的な少女の役どころもこなせるんだな、というのは意外だったけど、なかなか良かった。
今後もっとこういうキャラで観てみたいけど、こういうキャラ専門の人は他にも居るしなぁ。。
☆キャラ☆
先に書いた通りだが、ゲームに対する姿勢だけで、設定はあってもキャラ自体の掘り下げがあまりなく、
魅力が伝わらない、というかあまり引き込まれなかった。
特にきっかけのキャラ、黒田さんに関しては、ミステリアスで感情をあまり表さないが、
視聴者にギャップを与えるような描き方や、
内に秘めたものを一気に爆発させるような場面がもっとあればいいんだが。
俺ガイルの雪ノ下雪乃に似ている、っていうか似すぎなのはどうなんだろうか。。
昨今の、特にラノベなんかにおけるキャラの描き方が、
如何に画一化しているかという点に於いての象徴でもあるように感じてしまう。。
☆作画☆
キャラデザインなどは特に不満はないが、
ただ、ちょくちょくおや!?っという感じで不安定さがあったように思う。
細かい所を見てしまうとお世辞にもあまり良いとはいえない。
正直あまり制作費は掛かってそうには見えない。
☆音楽☆
OP,EDは本作の内容にあった歌詞になっている点は評価したいが、
それ以外のBGMはそんなに印象に残ってないので、標準的な評価。
恐らくこの作品は、ゲームのプロモーションになれば、という位置づけの作品で、
アニメ単体での完成度を求めて気合いを入れて作ったという作品ではないように感じる。
王道ものなので完走はできたが、やはり少々地味でもの足りないという印象を持った。