ニック さんの感想・評価
4.9
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
お前の信じるお前を信じろ!
他のアニメで名言といわれる言葉もそこまで響いてこない、涙腺が堅いのが自慢(?)の私なのだが、このアニメでは様々な言葉が胸の内にしまい込まれ、自慢の涙腺も綻ぶところだった。
!かなーりネタバレです!
{netabare}
思ったよりもロボットアニメをしていたというのが本作の印象である。
前半シモンの少年期はまさに王道の話の進め方がされ、特にカミナの死から立ち直る場面、ロージェノムとの戦いは胸が躍った。
しかし後半このアニメはロボットアニメの呈そうを見せてくる。
王道から外れた良くも悪くもロボットアニメらしい脚本、王道から外れた予想外な結末はこのアニメをただの熱血アニメから一段上に押し上げて忘れられないアニメにしているといえるだろう。また、後半も本来の良さを残していて見ている人を飽きさせない。青年期―――特に青年期の後半は物語に引き込まれ次の話を次の話をと求めてしまうほどだ。
作画の面では戦闘シーン、重要なシーンは「流石ガイナックス!」と舌を巻くものだった。
グレンラガンやガンメンたちがまるで生きているかのような作画がとても好き。手書きのロボットの良さがよく分かった。ムガンの3Dとの対比もありがちながらいい演出だと思う。
グレンラガンで作画の話をするとよく4話の話になるのだが、一応言っておくとあれは演出である。すべて演出である。だからと言って4話の評価が変わるのかと言えばそうではないと思うが、私はなんだか嫌いになれない。
音楽もすべて素晴らしいもので主題歌や挿入歌は聞いてるだけで気分が高まってくる。
○
少年期だけでこのアニメが終わっていたとしたらもしかしたら私はすべて☆5をつけていたかもしれない。
しかし、このレビューを書いている私が今まさに感じてる余韻は、青年期編がなければもっと小さなものだったろう。そしてこの余韻は他の素晴らしいアニメ―――コードギアスやシュタインズ・ゲートやSHIROBAKOなどなど―――を見終わった時と同じ余韻だ。
また、私はニアの扱いが不満であった。伏線も何もなく唐突に「実はアンチスパイラルのメッセンジャーなんだよー」と言われても納得いかない。いずれ納得いくものかもしれないと我慢していたが。最終話でニアを殺してしまったのは流石に“えええええええ”と思ったものだ。殺す必要はあったのか。二人で歴史の表舞台から消えて行ってエンディングでもよかったと思うのだが……。少年期の話を思い出すととても悲しくなる。と、同時に前述の余韻もニアの死がなければもっともっと小さいものになっていたんだろうとも思う。そして自分はニアが好きだったんだなあとも思う。
私はまだ一回しかこのアニメを通してみていないし、結末まで違うという劇場版も見ていない。たぶんこのアニメは珍しく何度見ても面白いアニメ何だと思うので、今はまだ消化しきれてしないものをとりあえず劇場版を見て燃焼させてみようと思う。
{/netabare}
とりあえずこのアニメを見ようかと迷っているやつは見るべきだ
最高の作画、燃える展開、長く長く残る余韻
素晴らしいアニメだった
【総評】98点