ダレイオス さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
オタクが作ったオタクアニメ
主人公、仁と開始直後に自称、御神木の神様のヒロイン、ナギと
出会う所から始まる典型的な
ある日突然、普通に暮らしている高校生の所におしかけて来るヒロインという設定のアニメで
2008年としてもよくあるオーソドックスな作りですね。
開始直後の動きも、1話は主人公とヒロインしか出てこないし
主人公の家の中で話が進むのでこの2人の会話劇が面白いと思えるかどうかのウェイトが大きい。
個人的にはこの2人の会話は女の子と暮らすことになりドキドキしたりする主人公が
見られたりするシーンがコメディになっていて面白いし
女の子と男の子の関係は結構良かった。
ある日突然暮らすことになった2人にありがちな会話劇なので
大きな期待は出来ないけど、1話は主人公とヒロインしか出てこない分
2人の関係を丁寧に進めることが出来ているので
その点も良かったですね。
個人的には1話から大量にキャラが出るアニメは評価しずらいので・・・
さらに2008年ごろらしい、少し強気で暴力的なヒロインに振り回される
この展開をどう思えるかが大きいかな
主人公はヒロインをなだめるのが上手いし
コメディにもなっているので個人的にはその関係は面白かったのです。
キャラは3話からいっきに増えるのですが
そこからマニアックなネタやアイドルなどのオタクネタが出てくるので
オタクのウンチクアニメになっている所がありました。
個人的にはナルホドなと思える部分あるので楽しめたし
オタクネタについても、扱っているネタは幅広いし
オタク知識は説得力もあるので良かったです。
それ以外にも主人公の置かれている状況を脇役のキャラが
女の子に囲まれて漫画みたいだな的な発言があるので
メタフィクション的な要素もありますね。
ネットスラング的なネタも笑いのネタに使われていました。
その辺をどうみるかが評価のポイントになりそうですね。
中盤以降はナギがローカルアイドルと持ち上げられたり
途中から出てきた女の子のざんげちゃんも、ローカルアイドルネタのキャラだし
最初は御神木の神様のストーリーでまじめなアニメかと思っていたので
斜め上のオタクな内容だったと思います。
可愛い女の子が取り柄のアニメだけでなくて
それを取り囲むオタク自体のキャラの描写は、あまり言いにくいのでありますが
世間から見られているようなテンプレートな感じなので制作者の趣向が作風に出てました。
うーん監督か脚本家か原作者が相当なオタクな方なんだろうなと思いました。
これはオタクな制作陣が作ったオタクアニメかな
気が付くとナギ、ざんげちゃん、幼馴染のつぐみの3人の女の子が
主人公を取り囲んでいるのでハーレムアニメなんだろうなとは
思ったけどハーレム状態よりもオタクネタが非常に目立つ作風なので
そっちの方が気になり素直に女の子に萌えたり、ハーレム状態が楽しいと
感じる余裕はなかったかな
ざんげちゃんは見た目は可愛いかったけど
設定的に赤の他人に操られているだけなので素直に喜んでいいのか迷いますね。
ただざんげちゃんの主人公への迫り方はエロだけでなくギャグぽい感じが
出ていて、その感じは好きでした。エロギャグとして見れば中々だった。
ストーリーは後半になってようやく動くのですが
序盤の内容からは一転してかなりのシリアスなので
ストーリー構成はやや無理があったかな
この展開にするのであればもう少し前半でストーリー性を持たせたり
ナギと仁の関係を掘り下げとかないと感情移入しずらいです。
さすがに中身ゼロで終わらせるわけにはいかないからなんだろうけど・・・
さらにストーリーはこれからと感じたのでどうしても中途半端な内容でした。
ストーリー本筋はあまり評価は出来ないですね。
作画についてはオタクアニメだからなのか作画は丁寧に描かれていて
安定していました。キャラデザインも2016年の今見ても
そんなに古くないなと思えるくらい良かったし好きですね。
カメラアングルも独特でこだわりは感じたし
エロにしても下のアングルから見せて女の子の脚を強調する所とかは好きでした。
キャラの仕草についても、ざんげちゃんの主人公に大胆に迫ったりの
感じは、そそるものがあるので映像的演出は個人的には良かった。
声優さんについてはナギ役の戸松さんは当時はまだ安定した感じの演技ではなかったかな
喋りからくる性格の不安定さがあるので、場面場面で何かキャラが違うなと思えるシーンが多かった。
多重人格のキャラなので、その影響でそうなっているのかと考えましたけど
そうとは言い切れない部分は多かったですね。
多重人格キャラなので難しかったのはわかるけど気になりました。
つぐみ役の沢城さんは、主人公を心配する感じが幼馴染らしい
照れながらの可愛らしい演技なので良かったですね。
オタクが作ったオタクアニメだったですね。
オタクな部分は楽しめました。
独特のこだわりを感じたしオリジナリティーはありました。
ストーリー的な部分は中途半端なのであまり評価は出来ませんが
オタク向けの娯楽アニメとしてなら映像面のクオリティーもあり
出来は悪くはなかったとは思います。