dakiramk3 さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
*当時(2005年12月)の総括
失礼ながら、放送開始までは原作の存在すら知らなかったが、いざ蓋を開けてみれば今期では恐らく一番のダークホースであった。それもその筈、スタッフがかの「カレイドスター」の監督とあっては、それも納得(カレイドスターは、実は前半しか視聴してない)。
全体を見てみると、まず目に付くのがネオ・ヴェネツィアの水の都としての美しさの描写の素晴らしさ。水面に映りこむ風景、輝く水面を行くウンディーネのゴンドラ、夕焼け空に浮かぶ浮島…と、枚挙に暇がない。
水の表現などは、セルアニメでは到底出来ない、言わばデジタルアニメの申し子と言い切っても良いのでは?
お話の不満は…といっても、話の内容にケチをつけるのではなく、作品の尺の問題。
むやみに2クールの枠を取って間延びする作品にも困ったもんだが、こうして1クールの中、キツキツでやりくりしているアニメもまた困る。何故なら、突然の新キャラと親しげに話をされていても、「あれ?この人誰だっけ…俺が忘れてるだけか?」と疑問を持ってしまうから。灯里と暁の出会いとか、藍華とアルの関係とか、2クールならそこら辺をもっと掘り下げていけたのにな。そうそう、三大妖精なのにアテナさんの登場回数も見事に少なかった…お陰で、最高傑作回の第11話では、アテナさんだけ印象が薄かったかな…?
ともあれ、近頃ではあまりお目にかかる事の出来ない、始終優しい雰囲気に包まれた傑作であるという結論には、誰も異議を唱える事は出来ないだろう。