Tnguc さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
よくある異世界モノのweb小説を皮肉ったギャグアニメ
~
昨今のweb小説(なろう作品)にありがちの、俗にいう“異世界モノ”がベースでありながら、
ギャグ寄りに味付けされた少し変わった作品。
最初はギャグを挟みながらも物語の主軸は異世界モノのお決まりパターンになるとばかり思っていたが、
主人公とその仲間達は最初の街から旅立つこともなく、小規模な世界観に留まり、
くだらない事ばかりやっていて物語が全然進まないので「何やってんだコイツら…」と不思議に思っていたが、
これは典型的な異世界モノに見せかけた、昨今のweb小説に蔓延する異世界モノのマンネリに
意表を突いたギャグ作品だと途中で気が付いた。
肝心の物語については、異世界モノにも関わらず、日々の生活費を稼ぐだけのショボい生活を送る主人公一行に
ギャップ的な面白さがあり、それとどこか残念なキャラ達のやり取りがコミカルに描かれていて楽しい。
そもそもこの作品は、典型的な異世界モノの定番を皮肉っている為に、ハーレム要素が存在しない。
むしろ、残念なヒロイン達に振り回されながら四苦八苦する主人公が描かれていて、そのドタバタ劇が面白い。
ヒロイン達は「中二病」「くっころ」「ポンコツ」などといった特徴的なキーワードが付加されているが、
実際はネットでよく見かける属性であり、オリジナリティはあまり感じられなかった。
ただ、メインターゲット的にはこれが正解なのかも知れない。
途中で明らかにストーリーが飛んでいて、知らない回想、知らないキャラが説明もなしに登場するが、
これは作品として、最低限の脚本が出来ていないので、もはや評価に値しない。(カブトボーグかな?)
あとアイキャッチに頼り過ぎてテンポを悪くしているのも残念。
まぁこの作品はキャラクターの会話劇がメインであって物語はあってないようなモノなので大して気にはしないが、
奇抜なアイデアだけの作品というのは物語が行き当たりになる傾向があり尻すぼみ感は否めない。
追加のサブキャラなどで何とか食いつなぐが、逆に当初のコンセプトが薄くなっていく典型的なパターンだ。
物語:★★☆☆☆ (昨今の量産型web小説やラノベ作品と比べると面白いかな、という感覚で観るのが良いと思う)
作画:★★★☆☆ (ヒロインたちがあまり可愛くないのはギャグ寄りに見せている為だと思う)
声優:★★★☆☆ (アドリブを多々挟んでいるが、これが妙に面白い。少し『ギャグ漫画日和』を彷彿させる)
音楽:★★★☆☆ (OP曲は良い歌だとは思うけど少し軽くて印象が薄い)
人物:★★★☆☆ (本文参照)
個人的評価:★★★☆☆ (3.0点)