勇者みゆきす さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
罪とはなにか
今の日本では法律を犯すと犯罪として裁かれる。
この世界では犯罪を犯す前に、悪いことをしようと思っただけで裁かれる。
まさにリアルな未来の様子が描かれていた。
その社会の中で、警察を中心に話は進む。
実際に罪を犯していないのに捕まってしまう人、ただ親しい人が殺されて強く憎んだだけで捕まってしまう人、それを逮捕する警察。
色んな気持ちが交錯して、またそれを自分だったらどうしようと深く考えさせられる話だった。
ボスキャラは、犯罪を犯しても犯罪係数が上がらない人だった。まさにこの社会の穴を突いた、最強の敵である。この世界では実際に犯罪を犯しても捕まらず、犯罪係数の高い人のみが裁かれる仕組みだからだ。
人の心が映し出されるシステムがある以上、この仕組みが最も効率的かつ正確だと思われる。しかし、いつの時代も例外は存在する。
この作品を見終わった後は「罪とはなにか」という疑問が頭から離れない。
人の心と実際の行動は100%繋がっているのか。
繋がっているとして、犯罪を犯そうと思った時点でそれはもう犯罪なのか。
実際に犯罪を起こしたとしても、心が悪いことをしようと思っていなければ犯罪にはならないのか。
自分なりの日本の未来や犯罪の在り方をよく考えることが出来る。
そして、その社会の中で誰よりも強く生きようとする常守茜には誰もが共感できるだろう。
ぜひ、多くの人に見てもらいたい作品である。