Enchante さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
萌えるというより日常の癒しを求めるアニメ
キャラクターがデフォルメタッチのため、『らき☆すた』の部活動版かな?と当初は思いました。
それはあながち間違っていないのですが、パロディの要素が少なく、テンションも抑えられており、のほほんと過ごしていく日常世界に浸れるかどうかで評価が変わっていくことでしょう。
そして今回は反感を買うようなレビューになることをあらかじめ断っておきます。
『けいおん!』を観る前にその当時、実写映画で少し似た設定が2つありました。
一つは『スウィングガールズ』で、もう一つは『リンダリンダリンダ』でした。
それぞれ持ち味は違うものの、どちらも女子高生同士で音楽を奏でるドラマで、メンバー集めから物語が始まるのは似ています。
ただ、『けいおん!』は上記の2作とまったくの別物で、やはり『らき☆すた』の方がずっと近いです。
また、アニメを観ない層にとって『スウィングガールズ』と『リンダリンダリンダ』は、多くのくだらない実写版学園ドラマもの中から抜きん出た佳作のため、物語の構成、演出の機微など『けいおん!』とは比べ物にならない、と言う人もいました。
だからと言って『けいおん!』が駄作扱いされることもないと思いますが、アニメ(しか観ない)ファンとの温度差が如実に表れている気がします。
『けいおん!』の物語は確実に進行していきますが、キャラクターの成長過程を楽しむ要素があり、それをまったりと眺めるだけで、純粋に楽しめます。部活動よりティータイムという空間のまったりが良く、たまりません。そこには萌えよりも癒しの要素があります。(もちろん、萌えキャラあっての癒しではあると承知しています。)
『けいおん!』というからには音楽が他のアニメと比べて重要になりますが、そこはアニメならではの利点を活かしていますね。ビートが効いたOP『cagayake girls』の中で展開される画面構成は、完成度が恐ろしく高いです。素晴らしいPVは毎回観ても飽きません。