Enchante さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
「目明し編」の救われない無限ループの絶望感が堪らなく良い!
グロテスクな描写が苦手な方にはお薦めできません。
「綿流し編」(5~8話)悲劇の裏の「目明し編」は、狂気に満ちたさらなる悲劇が雄叫びするといった残酷さが展開されます。コミカルな作画とのギャップもあり、トラウマになるほどの悪夢です。
特に古手梨花による圧巻の自決行為から園崎詩音の転落死まで、「救われない無限ループ」の絶望的世界観が覆い尽くし、目を背けたくなっても凝視してしまいます。
「目明し編」は16話から21話に該当しますが、ミステリーなのに再度見直しても、暴走がエスカレートするほど恐怖の念を覚えるのはもちろん、狂気の悲劇が秀逸なため、結末が分かっていても胸が痛みます。
きちんと1話から8話まで観れば、「祟殺し編」と「暇潰し編」(9~15話)はスキップしても構わないかも知れません。
ミステリーとしては、ベタと言われようと、問題と解決(回収)との一番整合性がとれているので、これなくして『ひぐらし』が脚光を浴びることはなかったと思います。
もちろん「罪滅し編」(22~26話)も見逃せませんが、一縷の希望を見出している分、絶望感のテンションが少し落ちます。もっとも、これは全体の構成上、カタルシスを与える必要があるため、仕方ないのかも知れません。
深夜アニメならではの許された残忍な描写だけに、この枠を作った先達に、深く敬意を評したいと思います。