にゃっき♪ さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
the science behind of the magic
幻想殺しの右手を持つ自称不幸な上条当麻が主人公。
魔法と超能力が混在している世界が舞台の異能バトルものです。
異能バトルものの主人公といえば普通は当然のように強力な攻撃能力を使えるわけですが、上条くんの能力は相手の能力をキャンセルできる右手だけです。
素手で殴るだけの主人公が、最強の能力者相手に互角以上の戦いをする事でカタルシス効果を狙ったにしても、主人公がからむバトルはお説教してから顔面パンチだけなのでバリエーションがありません。説教モードに入るとバトルに緊張感がなくなりますし、私はすぐにうんざりしましたが、水戸黄門がチャンバラを見せた後、お約束の印籠をかざすのを何回見ても飽きない方なら大丈夫でしょう。
主人公はヒロインのインデックスに知りあって、最初はまともに相手をしなかったのに、突然身体を張りますし、御坂美琴のときも同じで動機や行動原理に繋がりが感じられず、意味不明の記憶喪失も含め、制作側にはキャラの内面を掘り下げる気が最初からないように感じました。インデックスに至っては後半はもはや空気のような扱いで、タイトルを変えた方がいいような気がします。
世界設定や用語もやたらややこしいんですが、学園都市で能力を暴走させる人がほとんどいないように、自治が守られているのも不思議です。
能力を使える人は卒業したらどうなるんでしょう?卒業生たちは何をしているのでしょう?
まるで突然、魔法を使えたり超能力を使える人たちが都合よく一斉に現れたように思えます。
背景も含め作画は美しく安定していますし、一方通行やレールガンなど魅力溢れるサブキャラのおかげで完走できましたが、スピンオフである「とある科学の超電磁砲」と比較すると、どちらがスピンオフなのかわからない作品だったように感じました。