さしみ さんの感想・評価
3.2
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
経済の仕組みをよく表している
見たのは少し前です。キャラの性格や細かな表現などは忘れましたが、この作品は経済、主にお金の仕組みをよく表すことができていると思いました。これを見て仕組みを理解する、というよりは今知っている知識をこれを見てまとめることができる、という感じのほうが近いです。中級者向けだと思います。2016年2月現在の経済をみてこのアニメを思い出したので書きました。
{netabare}
このアニメ世界にある仮想世界の通貨"ミダスマネー"(経済を乱すから来てるのかな?)が現実の市場に流れることで、主人公たちは存在しないはずのお金を、いわば違法に入手できてしまいます。
一見するとお金を得ることができて単純にうれしいことですが、存在しないはずのお金が市場に流出することで”日本円の価値が下がります”。
価値というのは、存在するものそれ自体に価値がある、というよりはむしろ需要と供給のバランスによって成立しています。プラチナや金は価値はありますが、世界にそれがあふれかえっていたら過剰供給となり、価値は下がります。(補足すると石油なども本来は生産し続ける量を制限することで価値を吊り上げますが今現在は供給過多によって価格が下がっていますね)
同様に需要と供給のバランス、さらには信頼(それ自体に価値はないただの紙切れだが、価値があると人がお互いに保証できている)によって価値が保たれているのが通貨です。
このアニメではミダスマネーが市場に流出することにより起こる”通貨の供給過多”を示しています。円の価値が下がり、未来の景気が負の方向へ改変されていくのです。
景気が下がる要因は通貨の供給過多だけでなく国外の政治や景気にも左右されます。『「C」の波が日本に到達する~』というセリフ。正直最初みたときは?wwとなるのですが、今まさに世界の景気は「C(崩壊)の波」によって大幅に上下しています。
このアニメは視覚的に経済の変化を表しており、どれだけ今の国々の景気が不安定さの上に成り立っているのかちょっとだけわかるアニメだと思います。
申し訳程度に感想を付け加えると、あの爺がやったみたいにSNSなどで市場を混乱させたり、、、なんてことが起きたら怖いですね。
{/netabare}