こめった さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 5.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
果敢にも<非戦>を描こうとした作品
物語の内訳(平均計算:.2や.7までは切りさげ、.3~や.8~は切り上げ)
ストーリー:4.0/構成:3.0/世界観:4.0/キャラ:3.5/テーマ:5.0
平均3.9、よって物語4.0
{netabare}テーマは「非戦」ということで、「人はなぜ戦争をするのか」という命題に果敢にも取り組もうとしていたことは評価したい。
今作が放映されたのがちょうど2002年から2003年で、テロが火種となってアメリカとイラクの戦争が起きる(作中では、ユニウス7への地球連合軍の核攻撃がきっかけとなって戦争になった)ということが実際にこの時期にあった訳だが、根底には「西洋>東洋」(作中では、コーディネーター>ナチュラル)や「文明の衝突」であったりと、憎しみ云々の前に、違うということ、劣っているということ等があったのかもしれない。
コーディネーターとは「遺伝子調整をされた人」という意味ではあるのだが、主人公であるキラは、コーディネーターとナチュラルとの間で悩み、苦しみながらも、コーディネーターとナチュラルの狭間にいたからこそ、「コーディネーターとナチュラルの間を調整する人」となった。ただし、キラやラクスたちが正義で、ラ・ウル・クルーゼやパトリック・ザラたちが悪、という短絡的な見方はしない方がよいかもしれない。
何が正義であって、何が悪であるのか、何が正しくて、何が間違っているのか完璧には分かるわけでもない。ただ、彼らはそれぞれの想いをもって行動したにすぎない。{/netabare}