なる@c さんの感想・評価
2.9
物語 : 2.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 2.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
自分に合う話を探そう
藤田陽一監督作品ということで前々からわかっていたことではあるのだが、面白くないと思う回は徹底的につまらないという、ほぼ『銀魂』と同じ感想を抱いた。
まあ、自分にとってはまずいものも、味覚が違う他人がおいしく頂いてくれるのだろう。まずいものの話よりおいしいものの話をする方が何倍も楽しい。個人的に好きな回を挙げようと思う。
・第3話「こぼれ話集」
怒涛の短編集。
まず、OP前の数分で宇宙空間に放り出された3人が死ぬ。そしてOP明けの提供絵で宇宙空間を漂う3体の死体が映る。そこまで引っ張るか。
それからは『SAW』のパロディーがしばらく続く。じぐ蔵という黒幕がおそ松兄弟の中の1人を監禁。チェーンソーを持って息巻く。しかし、結局人違いで物語が終わる。その後も人違いに重なる人違い。自分の手を汚さずカラ松を使うトド松、何故か三回も間違われて監禁される一松、人違いにもかかわらずヤケになったじぐ蔵に殺される十四松(OP前に続いて2回目)、何故か監禁される混乱状態のイヤミなど、7、8分とは思えないボリュームのギャグが展開されていく。
次に、物議を醸すこととなる『アンパンマン』のパロディ。デカパンが赤いマントを羽織り、デカパンマンとして活躍(お腹が減ったトト子に、かりんとうと称して自分の排泄物を与えようとして警官に撃たれる)する。1話小話を挟んだあと、まさかの第2話、3話が放映される。
他にも、『ストリートファイター』のパロディ、寝相の悪さネタ、ハロウィンネタに、果ては地上波でtnk当てクイズ。最後のtnk当てクイズに至っては『銀魂』のお葬式回を彷彿とさせる最低のモザイク回であった。
・第4話「自立しよう」、「トト子なのだ」
どちらも、そのまま漫才のネタにできる。おそ松さん達の両親が離婚の危機に引き取る子を決める面接やドラフトをはじめたり、トト子ちゃんの家に誘われて一人一人が自分の思うイケている格好で訪れるなど、そもそもスタッフが漫才を作るつもりで制作したのだろうと思う2本立ての回だった。
以上である。
いくら面白い話があっても、それが1、2話ほどでは、期待値も下がるというものだ。人によると思うが、世間で評価されている作品だからといって期待し過ぎないように。『銀魂』の監督であるということを念頭に置き、何話か自分に合った回を見つけるくらいの心持ちで観るようにしよう。