りくりく さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
全体的にはいいのだけれど…
前作、ひぐらしのなく頃にの解答編と言われるもの。袋小路にしか行き着かない連続怪死事件の運命を変える為、少女は決意する。
全体としては名作と言われる所以は理解できる。しかし、終盤、現実的に少しおかしな点や、どうしても受け入れられない点等があり、そこが玉に瑕だったのではないか。
{netabare}まず、悪党が事件を勃発させるだけの理由付けが乏しい。自分の理解度が未熟な為、全容が把握できていないのかもしれないが、事件の結果、彼女の目的は達成されないのではないか。村が火山性ガスで全滅した後、検体はもう手に入れられず、結果的に祖父の研究成果はその証明の機会も同時に失うのではないか。
特殊部隊、山犬が弱すぎる。ストーリー上、仕様が無いのかもしれないが、さすがに子供達のトラップに引っかかり全滅したり、武器を使えるような場面で素手で挑んだり、不自然さが際立ってしまい、冷めてしまうことがあった。
ただ、色々なストーリーを通して、悪役に感情移入してしまっていた以上、あの最後には救われるものがあったと思う。悪党に見える者にはそうなっただけの過去があり、その悪党もさらに巨大な悪の手先でしかなく、巨悪は常に社会の裏側で蠢いているという仄めかしはなかなか好感を持てる最後であった。{/netabare}
色々と馴染めない点はあったのだが、全体的な物語は非常に素晴らしく、好ましいものだった。登場人物達が、時間を超えて次第に結束を強固にしていく所は胸弾ませる思いだった。