アニメ親父 さんの感想・評価
4.1
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
傑作であるには違いない不朽の名作にはなれなかった惜しすぎる作品
これほど壮大な物語を描いた作品は、この先も現れないだろう。個人の話も全体としての話の流れも素晴らしいと思う。原作も当時は楽しく読んだものである、ヤンが死ぬまではであるが。原作を読んでいた当時はヤンが死んだ後の話の違和感に読むのをやめようかと思いながら我慢して読んだものである。年月が過ぎ今観れば感覚が違うのではないかと今回観てみたがやはり同じだねー。士官学校もでていないユリアンが偉そうにしているのには違和感ありありだったのが、さらに軍事的なリーダーになることによって違和感まるだし。ヤン派による一種の軍事クーデターだよねこれ。民主主義と独裁のイデオロギー対立が完全に破たんしたのが痛い。こんなことなら、ヤンに民主主義が大事と言わせず、クーデターを起こして同盟を一種のヤン軍事政権にしたほうが良かったじゃないか!!!その挙句、ユリアンが軍事的才能を発揮して・・・て、できるわけねーじゃんよ。ちゃんと勉強してねーのに。ラインハルトと同格のように描かれるののは無理がある。正直、原作でヤンの死を遅らせ、ユリアンにうまくリーダーを受け継がせられなかった、田中先生とヤンを殺さないでと騒いだ当時のファン達の罪は重い。アニメには罪はないが、大体田中先生は戦記ものを書かれるわりには戦術レベルでの話しが無理があり過ぎる。(アルスラーンもなー。)作者の意図が分かりすぎる。今作品でもイゼルローン要塞の奪取作戦がアナログ過ぎて当時でもエッと思ったものである。パスワード送信したら全システムが止まるって、システム開発したのは帝国でしょーが。もっと酷いのが回廊の戦い、もはや作者という神に守られたヤン提督様無双状態である。真正面から戦ってヤン側が少数被害で相手がほぼ壊滅って・・・ヤン側で戦艦、空母少ないんだよね・・・相手も精鋭だよね・・腐った貴族とかじゃないよね・・・無理がありすぎですよ・・田中先生。戦術レベルで戦略を破るという愚とか言っておきながら・・・・。ラインハルトサーガとして観れば素晴らしい。戦記物としては正直厳しいと言わざる得ない、惜しい作品。