セーター さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
今まで多くの作品を見てきたけれど・・・
脚本、声優、キャラ、作画、音楽。
何をとっても最高のクオリティのアニメ。
今のアニメ業界はこの作品を越えることを目指して頑張って欲しい。
さて、作品の内容の紹介の前に、この作品自体の紹介をさせて頂きます。
この花咲くいろはを手がけたのはP.A.works(以下PA)という製作会社です。
PAはアニメ製作会社の中でも特に作画が他の会社より秀でていて、絵が綺麗と言う事で有名です。
代表作として凪のあすからやAngel Beats!などが挙げられます。
そんなPAの十周年記念作品がこの花咲くいろはです。
~作品のあらすじ~
東京育ちの女子高校生である松前緒花は、借金を作った恋人と夜逃げした母・皐月と離れ、石川県の湯乃鷺温泉街にある旅館の喜翆荘を経営する祖母・四十万スイの許に身を寄せることとなった。この旅館で住み込みアルバイトの仲居見習いとして働きながら学校に通うことになった緒花は、個性的な従業員達と共に働き、戯れ、様々な人間ドラマの中に身を置いて経験を積み重ねることで成長を遂げてゆく(Wiki引用)
~作品の紹介~
さて、このあらすじを見て分かる通りアニメと言うよりかはNHKの連続テレビ小説に近い感じがしませんか?実際、そうなんですw
この作品ではバトルも無い、殺人も無い、登場キャラクターは人間のみ。
だからこそ、深く描かれているのが[人間関係]です。
ホントにアニメなの!?となるような突っ込んだ人間関係がそこにあり、何とも言えない様な距離感が巧みに描かれています。
つまり、この作品はドラマに近いと受け止められます。
そのため、アニメに抵抗がある人やアニメをまったく見ない人でも見やすい作品になっているのです。
では、まったく萌えが無いのか。と言われればそれは違います。
確かにアニメ特有の萌えと言う内容が多々出てきます。
しかし、その萌えは本当に萌えといって良いのかと言うほどの弱いものです。そのため、女性でもあまり不快感を抱かずに作品を見ることが出来ます。
~作品のみどころ~
この作品にはみどころが多く含まれています。
例えば作品の冒頭。
主人公の御花は性格は簡単に言うと夢見がち。つまりメルヘンを抱く少女なのですがこのことを視聴者にさりげなく教えているシーンが冒頭でした。
それは、御花の母親との会話で[赤ちゃんが生まれる場所]を題にしていました。つまり、母親は少女がメルヘンを夢見ているため、そこをからかった。
このことを短い時間で視聴者に伝えてしまっているのです。
詳しく考察した人がいたので載せておきます(ネタバレ注意)
http://matome.naver.jp/odai/2141153075029869001
また、この作品の見所の一つに作画が上げられます。
では作画のどこが凄いのか。というとそれは再現力です。
実はアニメにも明確な舞台があることが多いです。
花咲くいろはの場合は石川県金沢市。
つまり作中でも金沢市を思わせる場面がいくつも出てきます。
その余りの再現力には思わず脱帽してしまいます。
他にも作中で登場する喜翆荘(作品の舞台の旅館)の電話番号はなんと・・・実際に電話をかけることが出来ます。もちろんキャラクターが対応してくれます。
このようにこの作品は人間ドラマとスタッフの細かな工夫の塊とも言える作品なのです。
視聴するアニメに困った方。
ぜひ一度花咲くいろはを見てみてはいかがでしょうか?