北山アキ さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ドライで非情
原作未読
最後まで観て
テーマ性は4話時点の予想と違ったが、ドライな世界観が秀逸。
登場人物がことごとく半分間違った選択肢を選ばざるを得ない非情さは
「東京グール」の自己憐憫に溺れるような気色悪い甘さとは対極で清々しい。
{netabare}とにかく異常性を言い訳で取り繕おうとするキャラなんて出てこない。
そこに魅力を感じるか嫌悪感を感じるかは観る人の好みだけど。
後半に失速した「僕だけがいない街」より、
後半から加速した「亜人」のほうが満足感があった。
主人公が主人公らしくなる(なってないけど)ところで終了するので
物語としては中途半端だが、それを差し引いても十分に面白く、続編に期待してしまう。
なお、13話最後の佐藤の中二カッコ良さは今期最高の爆笑シーンだった。
次点は喫煙者の至福の瞬間を捉えたオグラの「FK持ってこい」シーン。{/netabare}
4話まで観て
1-2話までの逃走劇の段階ではどういう物語かピンとこない。
3話ラストで転換点がおとずれて、4話から方向性が見えてくる。
{netabare}
人間として認知されるためには、
生物学的なヒトとして認知されるか、
社会的に人として認知されるか、
最低でもどちらか片方の条件は満たされなければならない。
ところが、劇中では亜人はどちらの条件も満たさない存在だ。
「不死だから殺して良い」みたいにモラルが吹っ飛んだ扱いが許される。
人間として生きたいと願っても人間として認知されない場合、
対抗手段として、どこまで非人間的なことが許されるのか?
帽子のおっさんのこの問いかけに、主人公がそれにどう応えるか?
ただのバトルにはならないことを期待したい(見分けがつかないし)。
昔、立花隆が言ってたが、ロボットの形をヒトの形に似せるだけで、
人間のそのロボ(に限定されない)への親近感や共感はずっと高まるのだそうだ。
その意味で考えるとえらくハードモードな日本だと言える。
リアル日本ではアニメキャラでさえ人間扱いされるというのに…
~ {/netabare}