Tnguc さんの感想・評価
1.5
物語 : 1.5
作画 : 1.5
声優 : 1.5
音楽 : 1.5
キャラ : 1.5
状態:観終わった
【酷評】 力任せのサスペンスで作家性が全く感じられない
~
過去に戻る力を持つ三十路前の主人公が、自身の能力に振り回されながら次第に大きな運命に立ち向かっていくSFサスペンス…と言われている。具体性のない押し付けの主張は良くないことだと分かっていても挙げだすとキリがないので割愛するが、とにかく道中の至る所でキャラクターの動機に合理性がなく展開は強引すぎてドラマ性が全く感じられない。恐らく逆算されたストーリー構成が原因だと思うが、決められた結末に無理やりにでも結び付けようとしているので展開に作家魂が感じられない。タイムリープ物である以上はそのファクター(本作でいうところの「リバイバル」)も練るべきだが、能力が使える経緯が描かれておらず舞台装置としての説明が不足している。これは必ずしも物理的や科学的な原理という意味ではない。例えば、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」でマーティが「俺の愛車は何故かタイムマシンなんだ」って冒頭に説明するだけだと導入として物足りないはずだ。実際は「科学者が発明した」というキーワードが視聴者にタイムマシンという舞台装置を納得させるファクターになっているのだが、そういった「視聴者を騙してでも納得させようとする要素」がこの作品にはない。そして、能力を授かる主人公は超能力があるだけで中身はなくキャラクターとしての魅力は全く感じられない。しかも、動機が視聴者の意識とズレていて「え?なんで?」の連続。声優の有り得ない棒読み具合が些細なことのように感じてしまう。また、児童虐待やシリアルキラー、女神のような女子高生なども、キャラクターの設定というよりは物語を安易に展開させる為だけの装置にしか見えず、とにかく造形がステレオかつ表面上だけで都合よすぎ。いい歳をした成人男性が思ったことを口に出てしまう設定はフィクションだとしても正直キモい。もう全てにおいて閉口するレベルで、とくにバスでの展開が一番酷いと感じた。こういった展開が一話冒頭のトラックシーンから最後まで続く。いかに「シュタインズゲート」が頑張っていたのかが分かる。というか二匹目のドジョウでしょ、コレ。
総合評価:★☆☆☆☆(1.5点)