くまごろーさん さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
面白いというより綺麗な作品。
以前から気になっていた作品で、休日を利用して一気に観ました。以下ネタバレが絡むのでご注意を。
第1話、ヒロインである宮園かをりと主人公である有馬公正の出会い、ピアニカで吹かれた音楽『ハトと少年』ここにぐっと惹き込まれたのがわかりました。
モノトーンの世界がカラフルになる、純粋に楽しさが溢れること、良い予感しかしない、そんなものがギュッと詰まっている感じがしました。
母親との別れの前後の出来事からピアノが弾けなくなる少年、そこから引っ張りだそうとする少女。少年は少女に憧れて過去に囚われて止まった時間を再び動かそうとする。その度にトラウマがフラッシュバックする。何度も何度も。くどいくらいのそのやり取りだけれど、たぶんそれがトラウマというものでそこに生々しさがある。否応なく自信を奪っていくものだから。
そういうものと向き合いながら少しずつ成長してぱっと華開いていく様はやっぱり心を打つものがあって、言葉だけじゃなく表情や態度や音楽で伝わってくるものがたくさんある作品でした。
ただ根本的なところに違和感があって、これ中学生なのかなぁ思ってしまう。大人びているだとか、背伸び感がなくて、高校生の設定でも良かった(これでも無理があるような)気がします。
色々抱えた上でこんな綺麗な生き方が出来るもんかな?そんな風にわたしは思いました。