蟹チャーハン さんの感想・評価

4.0
物語 : 4.5 作画 : 3.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態：観終わった

これは恋愛の名セリフの宝庫ですね

お互いに人付き合いが下手で自分の世界にこもりがち、
そんな２人が出会ったときの化学式は…爆発でした。

序盤は、精神年齢がお子さまなままの春に振り回される雫の構図が、
気がつけば学業優先の雫が優位な立場になり、逆転状態に～。

ここから恋愛のことしか考えられない春にとっては
ストレスのたまる地獄の日々で、全身全霊かけて
ぶつかってきてくれない雫とも何度か衝突します。

高校生のころって、時間はたくさんあるのだけれど、
とっても短いものですからね。

てか、勢いあまって暴力沙汰おこして、何度か雫を殴ってしまう
シーンがあったけど、春がさほど気にしてないところに驚きました（笑）
問題児すぎだろ～

ヒロインの雫が割合自分をしっかりもっていて、自己主張もできるし、
気持ちも伝えられるし、それでいて赤面する表情がえらくかわいい、
こーいうヒロインはいそうでなかなか見つからないですよね。

時折、みせる本音もいい。
「どうして人はわざわざ恋なんかするんだろう　こんなに面倒なことはないのに　…1人で考えるのはもう疲れた」

とまぁ、すごくありふれたフレーズでも、
丁寧につくられてるので重みが違う

ただ、なぜあそこまで雫が勉強に没頭するのか、
なにか護りたいものがあるのか、
お母さんに憧れていた設定だけではちょっとわかりにくくて、
もっと何か違う意味があるのかと思っていました。
たぶん将来とか、漠然としたものなのかな？
でも、それをいうと春との将来は描きにくくて大変そうです。、

で、その春ですが、日ごろから天然系で行動も奇抜なだけに、
見ている側も何かしてもあまり驚かなくなります。
強気な面というより弱気な面。

「シズクは　空っぽになったことあるか？
空っぽで　なにもない　真っ暗で
俺はそれが怖い」

他にも、講習で多忙な雫を待ち続け、濡れぼそりながら
雫の全部が欲しいと気持ちを伝えるシーンも名場面でした。

にしても！　このアニメは脇役がいいですね。
すんごい個性的。
普通の常識人のササヤンですら個性的に思えてしまう。

序盤は残念系美少女の夏目さん。
奇行が目立つキャラでアクセントになっていたし、
雫が孤立化しなかったのも夏目のおかでしょうね。
文化祭での独白シーンは迫力ありました！

そして一番のお気に入りがヤマケンです。
徐々に雫への思いがつのってきて、そんな気持ちになることに
自分で驚くという（笑）
図書館でのシーンとか、ちょっとした会話もキザすぎて
「やっべぇ、くどいてるみたいだ！」とかびっくりしてるのに笑いました。

見る前は、男子の気持ちがわかりにくい作品かと思っていたけど、
見続けるうちに、女子は毎日たくさんのことを考えて悩んでいて、
あああ、女子の方がやっぱりわからないんだな、と思いましたｗ