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退会済のユーザー さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
総合点が低いのは声優が理由です
原作:時雨沢恵一、監督:中村隆太郎
主人公キノと人語を話せるモトラド(オートバイ)のエルメスの旅を描いた旅行記的な作品です。
キノはエルメスに乗って旅を続けていますが、一つの国には三日間しか滞在しないと決めているために、ストーリーは基本的には1話完結型となっています。
本作は人間の心理がモチーフとなっています。訪れる国が、「人の痛みが分かる国」「予言の国」だったりと国ごとに異質ともいえる性質を持っていて、キノはカルチャーショックを受けます。
こうした国々の事情を通して社会風刺であったり人間の持つ本性を表現している作品ですので絵柄とは裏腹に内容はブラックでシュールです。
こうした舞台設定があまりにも露骨な設定のように感じられるのですが、アニメとしてみるとそれほど違和感はありません。原作は未読です。
全編が「灰羽連盟」のように、薄暗い色調なのですが雰囲気のある映像が美しいです。
物語上で印象的な台詞が多く、哲学的メッセージ性が強い作品なのですが
1話観終わった後にふと何か感じさせるものがある程度ですので重すぎることはありません。
「serial experiments lain」のようにストーリーが難解なわけではありません。
1話見るごとに視聴者に問いかけてくるような内容でありながら登場人物のキノが淡白で無感情であるところが面白くもあります。