「灰と幻想のグリムガル(TVアニメ動画)」

総合得点
87.4
感想・評価
1961
棚に入れた
9446
ランキング
156
★★★★☆ 3.9 (1961)
物語
3.8
作画
4.0
声優
3.8
音楽
3.8
キャラ
3.8

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ネタバレ

buon さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

生と幻影のアイロニカル

なかなか良かったけど、もっとさっぱりしたら好みだった。

この作品は色々としっくりこなかったが、
設定の軸となる「戦って生きることの難しさ」がええ味を出していた。

主人公たちは日本でも地球でもないどこかの世界に移された青年。
記憶は人格が保たれる程度に改ざんされ、
生きるために戦うことを半ば強制される、『義勇兵』として。
敵はゴブリン、どうやら人里を襲うみたい。
ゴブリンは異形で言葉を交わせない人間と言える、社会があり生活があり敵がいる。
人間が敵だ。
どうも共存できないようなので奪い合う。

魔法も技もある。それらは金で買えるのか、特定の経験値が必要なのかは分からない。
彼らは身体的に、精神面でも秀でているので何かしら判断材料があって選ばれたのかも。
その世界に来てそうなったのかも知れない。

分からない、けど死にたいやつなどいない、だから日々生きるために戦う。
ゴブリンも。


こんな世界なので殺伐としてますが、
平穏な日常の傍らにある。
大変だ、生きるだけで大変なのだ、生死と隣り合わせなのだ。
だが、どこか真剣味が欠ける。余裕がある。必『死』なのに必死ではない。

肉体的には高校生以上だが、
中身は中学生でも新入社員でもどちらでも取れるし、言われればそう思える。

幻想的な街並みと風景、厳しい戦いの日々、非現実的な戦闘技術と思考、
そんなところがかみ合わない。

それでも彼らの心意気と世界の厳しさは魅力的だ。



ここからは話に深く触れる。{netabare}
…スキルはお金だったね(笑) マナトが言ってるわ。


その前に最初、声優に慣れなかった。
ハルヒロ、ランタ・ユメが慣れなかった。マナト・シホル・モグゾーは違和感なかった。
ハルヒロはすごい世界観に合っているのだけど、声質なのかリアルな世界に引き戻される。
ランタとユメはアニメ声。
演技の良し悪しではなく、なんか6人が合ってない。
けど、キャラ同士も合ってないからいいのかも、
終わりにはしっくりきた。
あと、モグゾーの声も演技も結構好き。キレたとき良かった♪

1,2,3話の感じなら好きかも。
あの不評らしい挿入歌も嫌じゃなかった。

ただ、マナトが死んだときに、何やってんの挿入歌??
会話がなし、曲で演出する、っていう妄想。
あれ、生を諦めたときにBGMなし、足音、風の音、草木の騒めきの効果音だけ、
とかの方が演出として好き。

ハルヒロが葬儀に費用が必要か尋ねてキレたことにも違和感を覚えた。
捉え方は色々あるけど、ちょっとだけ冷静なアホにしか見えなかった。
マナトが死んだ直後にキッカワの話を聞いたにもかかわらず、
メリィに同じ役割を期待してるとかも。

結局、メリィ射られたときも油断してたし。

戦いについての話し合いや訓練が欠けているように見える。
もちろんマナト亡き後についても。
原作にも少ないのか、アニメで省略されたのかな。

ただ、幼い、決められない普通の人間だとそんなもんかもね。

マナトとハルヒロは似ていたのかも。
ただ、マナトがハルヒロよりもちょっと気を遣え過ぎて、
冷静過ぎて、優し過ぎたんだろう。


とりあえず、挿入歌を初めBGMの使いどころ間違ってる感があるのと、
悲劇的な状況に酔ってる感があるのはびみょい。
…雨の中で抱き合うシーンのシホルの動揺っぷりは良かった♪
「そっかぁ」「そっかじゃないよぉー」もw

シリアスかコミカルかリアルか、
どれも取るのもありだけど、そうするには調和させる演出が追いついてなかった。

作画はキレイで戦闘も良かった。
原作絵を見たけど、このキャラデザに変更したのはぐっじょぶ♪
所々ミスはあった、まさかあそこでランタが兜かぶってるとのはウケたがwww

あのボスゴブがフサフサのアリクイを愛でる一枚絵は、良かった。

ハルヒロのクリティカルは「命を盗む」ってことかな。
それにしても、盗賊がかっこいい、主人公ってのはいつからかな?
魔法陣グルグルで定着したのかな、っとか思うけど、
ロビンフッド、ゾロ、ルパンなど義賊へのあこがれは昔からあったのかもね。

キャラは何だかんだで嫌いだったランタが大好きになった。
ランタだけは一貫してたな。
自分がしたいことだけして、必要なことして、言いたいこと言ってた。
そして、不器用だった。

みんな不器用でコミュ力ない中、言い続けた。
ちっぱい、つまり程よい大きさのこと、だろ?
おまえは小学生かwww

そしていつも語る女性についてですが、ユメ・シホル・メリィの選択肢がある、
元気なアホの子、巨乳引っ込み思案、ツンツンツンデレ、
みんなも悩むところだろうメリィ一択。

メリィがハルヒロを呼ぶとき、自分がドキっとしたことは個人的な理由。
ユメがハルヒロを呼ぶときにも自分がドキっとしたことは個人的な理由w

ここまでケチつけましたが、
大好きな作品です☆★☆★☆

キャラ評価4.5点はランタ、ついでにキッカワに捧げます。
…最終話の半分は『ランタの大冒険(脱走編)』でも良かったと思う♪
{/netabare}


★視聴直後の評価
 物語4.0 作画4.5 声優3.5 音楽4.5 キャラ3.5
キャラだけ評価が上がりました。

投稿 : 2016/04/01
閲覧 : 190
サンキュー:

18

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