buon さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
寄席に3回行きました
・・・落語調で感想を述べようと思いましたが、挫折しました。
さて、時代は昭和終わり頃でしょうか。
ムショから満期で出てきた小悪党、
服役中に慰問?で聞いた『死神』それを講じた八代目有楽亭八雲に惚れ込み、
アポなしで弟子入りを申し出る。
何の気まぐれか八雲は「付いて来な」と。
八雲はしばらく小悪党の「与太郎」を飼うことにした。
そこには小夏がいた、親を亡くし八雲が引き取った。
暮らせはしたが落語を覚えたい与太郎、
八雲に教えてもらえないので小夏の父親である助六の落語をレコード学ぶようになる。
良くも悪くも助六を模倣した落語を講じる。
八雲の独演会で粗相をおかした与太郎。
破門を突き付けられるが、それでもしがみ付き、
破門しない代わりに3つの約束を与太郎に促す。
{netabare}「八雲と助六の落語を完ぺきに覚えること」
「落語の生き残る道をつくること」
「先に死なないこと」{/netabare}
八雲がなぜそのような約束を掲げたのか、
小夏はなぜ八雲に養われているのか、
助六とはどんな人物なのか、
今、八雲と助六の過去が明かされる。
アニメを見ていて良かった、そう思える作品だった。
作品の良さは言葉にするのは難しい。
落語以外について語ろう。
時代は昭和、終戦を跨ぎ戦後を生き抜く。
今の時代と異なる道理に生きる。いや、今もあるのだろう。
人と人の繋がりで生き、生かされる。
命や尊厳は繋がりも力もなしでは紙切れに等しい。
良いものは良く、悪いものは悪い、
そこには正直な評価がなされる。
昭和の厳しくも温かい風を感じられる。
あとダメ人間多い(笑)
林原めぐみは{netabare}アバズレ{/netabare}が似合う。
彼女がこの演技をするとき、決して演技の幅が広いわけではないが、
その役の心情に沿う。
江戸っ子ってこう何で温かみを感じるのだろう。
現代の職人さんにこれやられるとマジでビビるけど(笑)
何だろうね、この野暮ったさ。
不合理なのに、生き生きしている。
そんな時代に生きる落語家の話。
2期が楽しみです。