血風連あにこれ支部 さんの感想・評価
4.5
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
走れ!タワーを登れ!最強の5歳児よ!
昔を懐かしむ大人達の昭和ノスタルジーを利用する敵役と
そんな大人たちを取り戻すために子供が奮闘する話です。
あにこれ見ててもよく思いますが、思い出補正ってのは(人によるでしょうが)やっぱり大きいですね。
昔の作品はストーリーに粗があっても、純粋にそれも含めて楽しんでいたと思いますからね。
例えばドラゴンボールZなんて毎回毎回鬼のような引き延ばしがあったのに、あれだけ夢中になってのめり込めていたんだから不思議なものです。
それに比べて今はどうしても身構えてしまうので、色々細かい粗があると簡単に切って捨てたりします。
「あの頃の感動を超えられるか?」という見方で視聴するとそうなってしまうんだから無理もないでしょう。
作画等は断然今の方がいいのですが、気持ちでは子供の頃感化された作品にはとてもじゃないがかなわないでしょうね。
大人になって社会に出て、その厳しさを味わうとあの頃はよかった…という風に逃避したくなる。
でも、終盤になってタワーを登るしんのすけの姿を見ると、いつまでも過去の気持ちを引きずっていちゃいけないなと思います。
過去は未来のために。
親は子供のために。
この映画は、過去を振り返るのはいいが、前を行く子供達を忘れず支えてやれという親達へのメッセージなのではと思えました。
大人になってみるとより一層良さがわかる作品だと思いますね。