shin さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
無難に面白かった。(が理系としては微妙。)
主人公が弱い設定で強いものを倒していくという展開は、視聴者を惹き付ける常套手段で、それがうまく機能していた良い作品だと思います。{netabare}ステイルのように最初敵役で、後から仲間になる{/netabare}構成も良く使われる手法だと思うのですが、それも自然な流れで描かれており好印象。また、インデックス、御坂、などヒロイン多しな感じも好きでした。
物語は、3話くらいで1つの話が完結するのですが、上記の要素で視聴者を惹き付けつつうまく伏線を貼っていき、落ちもこちらが納得できる!という感じ、とてもまとまりの良い構成でした。
ただ、毎回主人公が悪に突っ込んでいき誰かを助けるというのが少しワンパターンすぎる印象を受けました。設定が複雑であること、「不幸だ」というセリフが鬱陶しいことも少々気にかかりました。
とは言っても、全体的なまとまりがよく無難に面白いので見て損はないと思います。
(以下、理系の視点より)
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ここからは、理系視点なのですが科学的な用語がしっかりしていないのが気持ち悪い。例えば、運動量、電気量、熱量が全てベクトル扱いというのはひどすぎる。ベクトルとスカラーの区別は初歩の初歩。運動量がベクトルなので語呂良さで、電気量、熱量という言葉を使っているのでしょうが、これらはスカラー量であり明確に区別されなければならないものです。わかりやすい例でいうと、クジラを魚類と言っているような感じでしょうか。
また、そのおかげで、量子力学の用語にも説得力が出ません。この世界では、中学で量子力学チックなことを勉強しているようですが、ベクトルやスカラーの概念が理解できない人間が、シュレディンガーの猫やハイゼンベルグの不確定性原理の話が理解できるとは到底思えないからです。
少し熱くなりましたが、科学的な内容を含みたいのならばしっかり用語用いることが重要です。もしくは、AIM拡散力場でしたっけ?のように全く科学的な用語を用いずに、それでも話に溶け込めるような設定を作るべきです。(スターウォーズとかは、科学的な説明がなくても話に入り込めます。)
きれいな設定もなく中途半端に科学用語を用いるのは控えていただきたいものです。