ペエ さんの感想・評価
4.7
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
破格の面白さ
銀河英雄伝説を最も大きなテーマでくくると、銀河を二分する専制政治と民主主義の対立です。
この2大勢力が数万の宇宙艦隊同士がぶつかり合う戦争を繰り広げます。
「DVD28巻 全110話」
面白いとは聞いていましたが、このボリュームで二の足を踏んでいました。
しかし、観始めてしまえば1話たりとも退屈しません。110話全部が面白ければ長くても何も問題ありませんね。
アニメの原作には漫画、ラノベ、オリジナルストーリー等がありますが、長編小説が原作になると他のアニメとは一線を画す重厚さがあります。
艦隊戦の時にながれるBGMがクラシックというのも重厚さを増している要素の1つです。
タイトル「銀河英雄伝説」を分解してみます。
「銀河」
舞台が銀河ということもあり、非常にスケールが大きいです。
日本の「スペースオペラ」の代表格と言っても良いのではないでしょうか?
SF的なギミック(ワープ航法等の未来技術、宇宙戦艦の種類や構造、未来兵器 等)についてはあまり語られず、
それよりももっと人間社会そのもの(政治活動、権力闘争、知略、謀略、友情、愛情 等)を語る事を主題としています。
それでもスケールの大きさはスペースオペラの代表格スタートレックに迫るレベルじゃないでしょうか
(個人的にはスタートレックTNGのファンです。フェザーンとフィレンギって似てますね)
「英雄」
この作品で最も輝いているのは戦争の英雄です。最も近いと思われる物語は「三国志」。類似点は一般的にもよく語られている事だと思います。
三国志を知っている人なら、三国志の騎馬が宇宙戦艦になったと想像すれば大体近い感じです。
宇宙艦隊を率いる将校の能力や人格がそのまま艦隊の戦闘力になるわかりやすさ(例:攻撃的な性格の将校の艦隊は攻撃力が強い)や
度々炸裂する良く練りこまれた(孔明の罠的な)知略で艦隊戦も最高に盛り上がります。
「伝説」
このアニメで伝説といえば豪華声優陣でしょう。
どのぐらい豪華かというと、各話の出演者でTVのゴールデン特番ができちゃうぐらいです。
私も声優を当てたり調べたりしながら観てました。
銀河英雄伝説は様々な要素がありながらも、基本は勧善懲悪というわかりやすさ!
本当に破格の面白さでした。