cross さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
高いクオリティを見せつけたガンダム【総合評価:86点】
2007年秋から2008年冬にかけて全25話で放送された作品。
まずは、物語の大筋を……
「ユニオン」、「AEU」、「人類革新連盟」の世界三大国家群とそれに属さない小国の数々、そして枯渇した化石燃料に代わるエネルギー源として宇宙太陽光発電システムと軌道エレベーターを実用化していると言う世界設定
三大国家間は全面的な対決こそ無いものの熾烈な軍備開発競争による冷戦状態
いずれの国家群にも属せなかった小国は貧困にあえぎ、紛争や内戦を繰り返しています。
主人公達の組織、ソレスタルビーング(以下CB)は戦争根絶を掲げ、全ての戦争行為に対して武力を持って介入していきます。
CBは莫大なエネルギーを生み出す GNドライブを搭載した従来のMSを遥かに凌駕した性能を持つガンダムで戦争に介入
機体性能の差が歴然とあり、最大でもたったの四機で各地の戦争行為を停止させて行きます。
各国もガンダムに対し、様々な策を用いてガンダムを手に入れようと行動を起こしていきます
ストーリー前半は機体性能の差を圧倒的に見せつける展開なので、手にあせ握る戦闘こそありませんが敵機を薙ぎ倒していく爽快感はありました。
中盤になると各国が連携をし、物量に押され追い詰められ、機体を奪われる直前に新たなガンダムが登場し、危機を脱します。
新たなガンダム、スローネガンダムを三機保有する三人のパイロットも主人公達と同様に戦争根絶を掲げて居ますが主人公達の武力介入を手緩いと今後も別行動を取るとなります。
民間人をも巻き込む過剰なまでの武力介入を行うスローネガンダムに憤りを感じ、遂にスローネガンダムの武力介入を戦争行為と見なし、直接対決に発展します。
決着こそ着きませんでしたがガンダム同士の対決に発展した時はかなり興奮しました。
そして、ストーリー終盤にはCBの協力者の裏切りによって"擬似太陽炉"が各国家群へと渡り、各国家群は国連軍を組織し、ガンダム殲滅作戦が始まります。
今までは圧倒的な機体性能の差があったが、そのアドバンテージも失われ物量に関しても国連軍が遥かに勝る、CBにとって絶体絶命のピンチ
死闘の末にCBは壊滅的な打撃を受け、メンバーも離散することとなる。
と、大筋のストーリーはこんなものですかね。
ストーリーはCBのみの視点以外にも、戦争などとは無縁、危機感などもなく平和な日々を当然の様に過ごしている、言わば私達と同じ、沙慈・クロスロード と言うもう一人の主人公
彼は、テレビなどの報道を通して世界各地のCBの活動を見聞きし、物語を傍観する、つまり私たちと同じような立ち居地でこのCBの行動を他人事のように捕らえています。
彼の様な一般人の視点がある事も、またこの物語においてはよかったと思っています。
まぁ、第二期は前提とされている作品ですので。第一期のみだと回収されない複線は山積み。
第一期を見たなら、是非とも第二期を見ていただきたいです。
ストーリー前半に関しては、CBの武力介入による、世界の政治・経済的な動きがかなり描かれていて、単純に戦闘だけする戦争アニメではないのだなと好感を持っていました。
その反面、戦闘シーンなどの迫力に欠け、尚且つ、各キャラクターの描写があまりないので、キャラクターへの好感を抱くのは難しい、その為、前半は一気に視聴と言うのは苦になりましたね。
とは言え、後半になればなるほど戦闘シーンの方が激化、更には前半ではほとんど感じられなかった各キャラクターの描写も細かく描いていくので見所は満載で終盤は一気に視聴できますね。
各キャラクターの過去、基本的に暗い話ばかりですが、それがより各キャラクターが戦争根絶と言う夢物語のような行動を真剣に行おうとする理念を感じさせてくれます。
ストーリー全体を通してみると、波も勿論ありましたが、基本的に高いレベルで飽きの来ない展開だったと思います。
そして、この00シリーズ、自分にとって一番の印象となったのは、やはり作画のレベルの高さでしょう。
特に戦闘シーンの作画はとても綺麗でより興奮度を高めてくれていました。
OP,ED共に自分としては好感触ですね、特に後半のEDなんか物凄く好きです!!
未視聴の方、興味があるならぜひ一度は視聴することをオススメします。
何か、ストーリーの説明で終わっちゃいましたがここまでとします。