蒼い✨️ さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
歌バカが銀河を救う話。
アニメーション制作:ヒーロー、葦プロダクション
1994年10月 - 1995年9月に放映された全49話のTVアニメ。
あらすじ
西暦2045年。
ゼントラーディとの戦争の終結から35年後。
バジュラ戦役から14年前。
人類の保存・拡散を目的とした「銀河播種計画」に基づき、
第7次新マクロス級超長距離移民船団=「マクロス7船団」(人口100万人)
が2038年に地球からから出発して7年。
人類の棲息に適した環境の惑星を求めて銀河の中心に向かって航行していた。
船団は正体不明の軍隊の襲撃を受けバルキリー隊で応戦するが、
そんな中、真っ赤なバルキリーに乗って戦場で歌い続ける青年がいた。
概要
マクロスとは、人類の存亡を賭けた戦争と歌の物語である!
そして、主人公は統合軍の航空部隊に所属していて、
バルキリーに乗って異星人や未知の生命体相手に戦う。
概ねのシリーズではこれで説明がつきますが、
初代マクロスでは歌を戦争の道具にして決着してしまったことへの後悔から、
戦わない主人公という前代未聞の構想で練られた企画です。
前作から35年近く経ったマックス&ミリア夫妻とエキセドル参謀も船団首脳部として登場します。
感想
主人公は熱気バサラ。ロックバンド「FIRE BOMBER」のボーカリスト。
多分アニメ本編よりもスパロボでの大活躍のほうで有名かもしれない。
この主人公、いろいろとぶっ飛んでいますね。
戦場にしゃしゃり出て歌いまくっては、軍隊からは交戦の邪魔をする厄介者扱い。
何この目立ちたがり屋?目的は何?売名?もしくは頭がおかしいの?
口がデザインされたバルキリーなんて初代のイメージぶち壊しw
職業はミュージシャンですのでステージに立つのですが、
ライブに遅刻するなんて日常茶飯事。客を蔑ろにしてるの?
と、いろいろ反発を食らいそうな主人公なのですが、
実はこれは製作者の計算通りで乗せられています。
主人公・バサラへの批判はヒロインのミレーヌや軍人のガムリンなど登場人物の口を借りて、
作中で何度も行われています。
こういったヘンテコな主人公の日常→戦場に出て歌う→軍人ガムリンが怒る→敵が撤退する
序盤はこのループ。この作品を見る上で一番きつい時期ですね。
一向に話が進まず、ここで脱落者が出てもおかしくない。
私もここで断念していたら、このアニメを不評で片付けていたでしょう。
タイトルにもなってるのにマクロス級戦艦が序盤では戦闘シーンが無いですしね。
私がこのアニメを観る目が変わったのは、
第22話 「熱き炎の男たち」
傍目からはふざけてるようにしか見えないバサラと真面目な軍人ガムリンの間に絆が芽生えたエピソードです。
戦わない主人公バサラと対比する戦うサブ主人公ガムリン。
実はこのガムリン。ストーリーの構成上、すごく重要なキャラなのです。
当初バサラを批判し軽蔑していた彼が徐々にバサラと歌に理解を示して味方になっていく。
「何故、戦わない?」 → 「お前は歌うんじゃなかったのか?バサラ!!」
実はガムリンは視聴者の視点の代弁者なのですね。
「戦場でバルキリーを操縦しながら歌?バカじゃね?」 → 「fly away! fly away! 登って行こう♪」
最初はつまらないアニメだと思ってたのに、いつのまにかアニメを観ながらバサラと一緒に歌を歌っている。
多分、これが作者的な立場の河森さんが目指してたものかもしれないですね。
いつもいつも同じ歌ばかり聴かせやがって!とマンネリに思っていた「突撃ラブハート」も、
こうしてなると素晴らしい歌に思えてくる不思議。手のひらクルクルです。
他に、このアニメで思ったこと
マクロスブリッジのオペレーターが皆可愛いですね?マックス艦長の趣味なのでしょうか?
モブパイロットやモブ民間人とルックスに格差あるような?
結論
49話と、とても長く話が進むのが遅くてだれるという欠点がありますが、
後半には敵の正体がわかり熱い展開が目白押しであり、
戦いも銀河の生命体の存亡にまで発展して、
見終えたら達成感と感動を得られる作品でした。
これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。