退会済のユーザー さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
観る人が試される作品だと思います。
原作漫画
2013年度 文化庁メディア芸術祭 【漫画部門 優秀賞】
2014年度【講談社漫画賞】一般部門を受賞。 第1回受賞作品が「ブラックジャック」「キャンディキャンディ」と歴史のある賞
と受賞をされてる作品ですが、落語部分で評価が割れそうな気がしました。
通常アニメなどでは、表現や語られる事などを画として出してくれる事が多いが、あくまでも「語り部(噺家)」を描いている。
ココで活字慣れや頭の巡る人は世界が広がる。
噺の世界を、引きや寄り上から下からと、自分の好きな構図で想像出来る。
いわば監督さんや絵コンテさんなどの世界を楽しめちゃう訳ですよ。
だが、慣れてないと①アニメの画②ストーリー③噺 同時に追うので小難しく感じてしまうかもしれませんね。
{netabare} そして更に掘り下げると、山寺宏一さんや石田彰さんがオーディションでわざわざ勝ち取った作品(詳しくは「落語心中 オーディション」で検索を)だったり。
2話で原作漫画に無い八雲のやった【子ほめ】が小噺をまとめたモノで、何処でも切って終わる事が出来る事から「逃げ噺」としても有名だったり。
こちらも原作に無い助六のやった【時そば】は某なんとか動画で柳家喬太郎副題「コロッケそば」など落語動画でまさか30万再生目前の脱線しまくるが上手くまとめた噺だったり。
サゲ(オチ)滑稽を笑う「落とし噺」中心にやってますが、
「怪談噺」「芝居噺」「人情噺」も合わせて落語…
1話目の与太郎が寝てしまった【鰍沢】などに代表される
「人情噺」演目はプロの噺家さんでも難しい。声優さんの技量に期待します。
映像として観ることの出来る名人と言われる人の人情噺は
「古今亭志ん朝」【唐茄子屋政談】
そして「柳家喬太郎」「古今亭志ん朝」のやる【井戸の茶碗】が助六と八雲では無いですが同じ筋なのにまるで聞こえ方が違う楽しさがある【人情噺】
・・・・と脱線しましたが、
①賞を受けてるある程度認められてる原作。
②ベテラン声優さんもオーディションの精鋭声優陣
③古典落語を中心にした歴史ある噺
あとは観る側がドコまで掘り下げて感じるか。
軽く観るなら本筋のストーリーだけ追い、本筋と関係の薄い噺は「何か言ってる」で把握しないなら昔の日常系アニメとして軽く観るって手も(笑)
プロの噺家さんと比べてしまうと間の取り方などアニメの画に縛られてしまうので劣るのは仕方無い事、しかしベテラン声優陣上手いと思います。
この落語部分で世界が広がるか、小難しく感じてしまうか、評価は割れそうな作品だと思いました。{/netabare}
~~~↓追記↓~~~
遂に大詰めですね。
是非とも、12話を見る前に「古今亭志ん朝」の【芝浜】
年末に聞くと味のある、有名な人情噺の演目です。
見ておくと八雲と助六編(過去編)ストーリーラストの肝になる噺(原作最新9巻でも出る)オススメです。
【芝浜】あらすじ{netabare} 実力はあるが酒で身を持ち崩した男が、女房に支えられ一念発起し立ち直る。
簡単に言うとこうなのですが、【芝浜】動画検索すると有名どころで、
「三遊亭圓楽」「立川談志」「古今亭志ん朝」辺りでしょか、誰が上手いやら名人だとか上方がどうとか江戸がなんたらなんてぇのは野暮の極み。
僕の好みが「古今亭志ん朝」ってだけです。 {/netabare}
あまりの出来事に記憶を失った小夏、そして与太郎に「八雲が語る」助六の過去話も大詰め。与太郎編再びは来るのか…
~~~追記~~~
原作に無い噺がいくつかありますが、助六や八雲の心境に合っている噺のチョイスがされていて原作ファンや落語ファンにはわかるちょっとしたギフト的な演出が憎かったです。