sekimayori さんの感想・評価
3.3
物語 : 2.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
あそびごころとげそいくお 【66点】
ゲスいようで可愛くて
そこそこにネタが散りばめられてて
粋と不謹慎と投げっぱなしの狭間で
くくくくって声を出しつつカラッと笑える
おもちゃ箱のようなアニメ。
初っ端からスタッフの名前で作品を語るというキモいオタクの業を許して頂きたいのだけれど、「げそいくお」がいい。
何がいいって、噛むほど旨いおつまみ「げそ」と微妙に堅苦しい語感(失礼)の「いくお」を混ぜちゃったペンネーム、そこから醸し出される脱力感と遊び心がステキ。
てのは与太話ですが、作品自体も脱力系かつ遊び心に溢れていて、観ていてもう純粋に楽しいのはホントの話。
のっけから、キャラクターが縦横無尽に駆け回り色んな表情を見せるだけという、シンプルかつプリミティブな魅力に溢れたOPでテンションが上がる。
サブカルパロディ一辺倒で投げっぱなし上等なネタは無軌道ジェットコースターな楽しさ。
キャラもおバカ可愛い1号、お姉さんエロい2号とストレートな配球の後に、「あーまた流行の無気力系ロリか」と思わせる3号が実は男の娘、なんて変化球で三振を取りに来る。
視聴者を手玉に取るバランス感覚、心得てるんだよなぁ。
ごく個人的に賞賛したいのが、企画者の的確なマーケティング(主にターゲッティングか)とそれに応えた制作陣のセンス。
金曜深夜の10分アニメでサブカル系ニュースアプリの宣伝やるお( ^ω^)
→枠的に一週間のあれこれをアニメで洗い流したがる困ったオタクしか観ないお( ^ω^)
→時間も短いし視聴者層のオタリテラシー高めだお( ^ω^)
→ハチャメチャパロディやってればウケるお( ^ω^)
みたいなコンセプトは明快だし、言うは易しなこの要求から低予算っぽさ(カメラが引きになる前、アップ時の描線の粗さとかクセになる)まで逆手に取った足腰の強い作品を作り出すのはプロのお仕事ですよ旦那!
ネタの種類、鮮度、調理方法からして「こーゆーのが好きな人」にしか薦められない間口の狭い作品なのは確か。
でも私個人としては、あー楽しかった!
最初のはポンコツ4号ちゃんに考えてもらった方がまだマs、じゃなくて、捗ったに違いない。
あと、絵コンテ演出原画動画仕上げ撮影さらには制作進行までやってのけたげそいくお監督に再度敬礼。
……なんかCreators In Pack(制作会社)がガチなKUROBAKOに見えてくるな!
【個人的指標】 66点