フユ、 さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
テロリストの願望とは
暗い作品が見たくなり、こちらのレビュー見て視聴。
少し前に視聴したので思い出補正あり。
作画★★★★☆
キャラクターも背景も丁寧に描かれていた印象。
綺麗でした。
ストーリー★★★☆☆
{netabare}都庁爆破〜地下鉄車両爆破までは身近な施設にスポットが当てられており
親近感が湧き作品自体への入り込みやすさは◎。
謎解きに至っては神話がベースとしてあるので
無知にとっては置いていかれる展開。
一緒に解明していくのではなく、
柴崎の解説により「へぇ〜」という感じで進んでいく。
後気になったのは、他の方のレビューにもあるように、
ハイブが出てきたところらへんから急激な薄っぺら感。
ハイブの執拗なナインへの想い。
作中触れられていたけどちょっと視聴側にはまだ資料が足りない。
パンチが浅いまま死なれてしまった。
その昔から抱いているナインへの「勝てなかった」天才の復讐心といい
執着心を描くにはもうワンパンチ欲しかった。わかるんですけど、弱かった。
突っ込み始めるとキリがないのでハイブの件に関してはこんなところで。(観覧車とかね)
後はリサが無能すぎてイライラしてしまった。
寧ろイライラしたということは作り手の思う壺なのだろうか、
戦略にまんまと飲まれているのだろうか。
ストーリー上リサというヒロインとの接点作りのために高校への転入のくだりがあったのか?
いじめや家庭の描写のためだけだろうか?
あまりに都庁爆破の後あっけなく不登校(なのか退学なのか)になるナインとツエルブを見て転入のくだりいるのか?なんて思ったり。
もう少しうまくつなげて欲しかったのが本音です。
ストーリーテンポは滞りなく進んでいくので好印象。
ただ設定が足を引っ張っている感じ。
それか設定に対して十分な時間が設けられていない。
雑ではないけど浅いという印象。
ハイブにしても動機にしても。
もう少しツエルブについてスポットも当てていただきたかった。
そうすればナインとの温度差ももう少し理解出来たかも。
犯行を確実に遂行したいナイン(※ここはある程度スポット当たってたのでまあわかる)に対してのツエルブのリサを気にかける描写。
ここが少ないからあの時声をかけなければ〜が、
応えなんでしょうが視聴者として気にかけるにしては繋ぎとめておきたい判断材料の圧倒的足りなさが目立つ。
いや、声も何も…と。信用も絆も薄かったよね?と。
星3つ付けている割にコメントが辛口になりましたが、
目をつぶれば話のコンセプトや流れは自分好みです。
もっと重々しくてもよかったかもしれない。(笑)
ナインとツエルブと柴崎が人間らしくてとても好き。
リサはポンコツだけど人間味はとてもあって共感は出来る。好きではないけど。
信用とか裏切りとか、
目標とかに振り回される青年のドラマ。
柴崎含む日本の警察はもうちょっと有能であり活躍して欲しかったな。欲を言えば。
最後のリサはもう少し闇落ちして欲しかったな。
友人二人失ったのに1年でけろっとしすぎなような…。
それは私の主観なので客観的に見てそんなもんと言われたら納得出来る範疇です。
ナインとツエルブの目的が
リサが関わることによって意見が2つになる。
社会に対する報復なのか、誰かを守るための友情なのか。
主人公がナインなだけに、ナインたちの過去についてや才能、テロに及ぶまでの心境や意思の固さは見ていてナインの人物像に関して理解出来ました。
結末としてはナインの展望通りのENDではないでしょうか。
人を信じないナインがツエルブ以外にも
柴崎という“敵”に対して心を開く様はなんだかんだ人間臭くて好きです。
{/netabare}
総評★★★★☆
3.5〜3.6くらい。
結構書きましたが話の内容と暗さとテンポはとても好きです。
突っ込むことが多いせいか評は割れますが
ぽけっと見る分にはなかなか楽しめるのではないでしょうか。
考察有りきで見るのが醍醐味な気もしますけど…。(笑)
また見てみようかなと思える作品ではありました。