ポッチャマン さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
死人からの良くも悪くも純粋で正直な手紙
意外と名作かも。いや、マジで。
最近、多い(?)泣かせようとさせるような万人受けの感動系作品の中には入らないかな。でも間違いなく感動できるとまでは言えないけど、なんというか魂を鎮めてくれるような静寂を味わえるし、主人公のフミカたち(あえて複数形)の葛藤と答えを出すまでの物語を比較的丁寧な描写で追っていくことができる。
最初の第1話と第2話は正直この物語の世界観に引き込むには充分でそこからバッドエンド的な話もあって驚くこともあるかもしれないけど、それでも全体の物語が失速することなく進めているように感じた。
1、2話は父親殺しの訳あり少女と彼女をサポートしようと奮闘する少年の話。綾瀬が翔太からの死後文を読んでから走っていくとこはすげー感動できる。正直僕が一番好きな回で、この話で大体死後文がどういうものがわかるような感じ。
それから、自殺、母親の家出、イジメ、交通事故とかなり暗いテーマが続く。
でも、それぞれの話も結構考えさせられる内容になってる。
そして本編のフミカの過去と二重人格の謎に迫っていく。最終回は1発ではとてもじゃないけど、全部理解出来なかった(笑)でも、ほぼ1話完結の物語の端っこで徐々に明らかになっていく感じはよかった。最後の和解もあっけなかったけど、それが人間かなって思った。EDも大事な要素で歌詞が物語とリンクして心を浄化してくれるかなり好きなED。
(正直、OPは観なくていいと思う。なんか合わない気がしてガンガン飛ばしてた。)
一言でオススメしろと言われてもなかなか出来ないので、とりあえず、『生と死』について考える余裕がある人は見てみるといいかも。他にはなさそうな魅力がこの作品にはあると思う。