Ka-ZZ（★） さんの感想・評価

4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態：観終わった

夜トの選択･･･

この作品は「ノラガミ」の続編に位置する作品です。物語の内容に繋がりがあるので、前作を未視聴の方はそちらからの視聴をお薦めします。

「どんな願いも5円で叶えちゃいます」が売り文句のデリバリーゴッドの夜ト･･･
生前の人生は決して長くはありませんでした。だから自らの意志でもう一度歩いていこう決めた雪音･･･
夜トも雪音も頑張れるのは、優しくて何事にも直向きなヒヨリのおかげ･･･

2期では彼らの身の回りで起こる厄災から、彼らを取り巻く神や神器との繋がりを深掘りしながら物語が進んでいきます。

小福と大黒･･･毘沙門天と兆麻（かずま）を始めとする七福神とその神器･･･
そして恵比寿も加わり物語の幅が一気に広がります。
そんな2期のキーワードは「代替わり」
神さまや神器と代替わりって一見何の繋がりも無いようですが、この作品ではこれまでの常識を覆す様な関わり合いがあったんです。

前半は毘沙門天の物語･･･最強の武神である毘沙門天は心根の優しい神さまです。
これまでたくさんの紆余曲折を乗り越えてきました･･･執拗に夜トを追い回すのも絶対に許せない過去があったから･･･
たくさんの神器を迎い入れるのも彼女の性と過去のトラウマ･･･
たくさんの神器がいるという事は、肉体的負担が大きくなるという事･･･
そして有事の際における悲しみがねずみ算式に大きくなってくという事･･･
毘沙門天の叫び･･･本当に胸が痛みました。
毘沙門天のCVが沢城さんというのも視聴する側の感情を確実に増幅させていたと思います^^
沢城さん･･･流石です^^

そして後半は恵比寿の物語･･･恵比寿は最強の福の神の筈なのですが、この物語の恵比寿は我々が知っている恵比寿様とは姿格好がまるで違います。
姿格好はまるで違っても「みんなを幸せにしたい」という気持ちは同じなんです。
でも･･･きっと「才能があるから」だと思うのですが、どうやってもボタンを掛け違えちゃうんですよね^^;
最初は全然分からず意味不明な事をする神さまだなぁ･･･と思っていましたが、本質が同じであることに気付くと･･･凄く切ない気持ちになりました。
彼は良かれと思ってやっているんです･･･それしか自分にできるやり方がないから･･･
だから･･･彼は全力だったんだと思います。
神さまが自分の夢を全身全霊が叶えようとしているのに･･･
物語の終盤･･･彼の口から漏れた一言は運命に抗いたい恵比寿の本心･･･心に染みました。

そしてそれぞれの物語に夜ト、雪音、ひよりが絡んでいくのですが、この3人の物語はこれだけではありません。
最も心に残ったシーンは二つ･･･
一つ目は夜トの初めてとその時のリアクション･･･
夜トはホントに欲しかったんですね^^
そんな夜トｦ見ている私も思い切り貰い泣きです^^;

二つ目はラストで夜トが決断するシーン･･･
神谷さんの演技も抜群なのですが、相対する釘宮さんの演技も素晴らしいんです。
もともとこの作品自体の作画は綺麗なんですが、特にそのシーンは半端無かったと思います。

オープニングテーマは、THE ORAL CIGARETTESさんの「狂乱 Hey Kids!!」
エンディングテーマは、Tia「ニルバナ」
どちらも好きな曲ですが、特にニルバナは大好きです。
本編の後にこの曲を聞くと心が震えて何度も胸が熱くなりました^^

1クール13話の作品でした。
ホント見て良かったと思えた作品でした。
原作は未だ続いているようです。
続編･･･あると嬉しいです^^