大阪カランコロン さんの感想・評価
3.2
物語 : 1.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 2.0
状態:観終わった
作者の力不足露呈
現代の人々にとって物語の緻密さというのは、作品の良し悪しを決定する重要なファクターです。ライトノベルの発展、クールジャパンの推進、ネット環境の充実という要素が加わった昨今、求められるものの質は常に向上しなくてはならなくなっています。喜ばしい反面、下手な鉄砲数うちゃあたるという風潮ですから、外れ弾が多くなってしまったという事実は否めません。
それがこの作品。
原作未読ですから、アニメスタッフの手直しによって駄作となったのかはわかりませんが、とにかく稚拙です。キャラの奥深さがないんですね。
主人公はすぐに信念を曲げてしまいますし、敵キャラのポジションがころころと変わります。挙句の果てには根幹を担っているはずの敵グループが良い人のように見えてくる。
実は身内がラスボスだったという話はありです。ですが、その設定を作者さんがうまく扱えていないんですね。もう少し自分の力量にあった構想で物語を進めないと、エンターテイメントとしての評価はされないでしょう。自分の娯楽としては当然ありですから、今一度足元を見直してから執筆しなければ、自己満足で終わってしまいます。
特にひどかったのは知り合い(なぜか主人公から下の名前で呼ばれているのですが)が、強い敵から助けてもらった(と思っていたんですがよくわかりません)のですが、敵になって現れて、主人公に特別に嫌悪、憎悪して再登場したところです。他にも、試験小隊?の中で最下位らしいのですが、結構強いですから他の部隊やいかほどのものかと思えば、強敵が出てくるとすぐさまにげる、にげる、そしてにげる!完璧な噛ませ犬です。などなど挙げればきりがありませんでした。
しかし全話完走に至れたのは切符先生のおかげでした。2期はなくて良い作品。