あしすと さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
最近のアニオタの「異世界転生好き」がここまで突き抜けているとは知らなかった
(以下、放送開始前に「物凄く好きな作品のアニメ化なので、開き直って宣伝してやろうと思うの」というタイトルで書いたレビュー)
{netabare}
これ、物凄くおもしろいんで皆さん見てください!!(笑)
ちなみに自分はもちろん原作既読(ただし、WEB小説時代のものは全く読んだことなし)です。
この時点でアニメの出来までは保証できませんが…、出来が良ければ個人的歴代No.5以内にランクインすることは確定で、久しぶりに円盤購入してしまうかもしれない作品です!
以下、少し説明。
この作品はコメディです。
かなり純正に近いコメディです。
「WEB小説発」「ラノベ原作」「異世界転生系ファンタジー」という情報だけでアレルギーを起こす人もここ最近は少なくないようですが、この作品はコメディです。
なのでコメディのほうにアレルギーがある人ならおススメしませんが、上記3種のアレルギーによって0話切りするのは見当違いだとだけは言わせてください!
{netabare}自分の個人的解釈ですが、この作品は…
・コメディ:80%
・ラブコメかと思ったら単なるコメディだったでござる:18%
・ボス戦での燃え展開、熱いバトル:2%
という割合で構成される作品になるはずです。{/netabare}
以上の点についてアレルギーがなければ、ぜひぜひ1話目だけでも見てみてくださいね!(笑)
以下、個人的趣味の話、ネタバレ要素も少しアリ。
{netabare}この「この素晴らしい世界に祝福を」は、「俺、ツインテールになります。」という作品に物凄くハマった自分が似ている作品を探していた時に薦められて、読んでみたらドンピシャだった作品です。
(※俺ツイのアニメにはさすがの私も少し思うところがあるので(笑)、このレビューにおける俺ツイとは、基本的にアニメではなく原作のほうを指します。また、このすばはまだアニメが始まっていないので、このすばについても原作を指します)
というわけなので、「このすば」しか読んでない人には絶対に「俺ツイ」も読んでほしいですし、「俺ツイ」しか読んでない人には「このすば」も絶対読んでほしいです!!
以下、2作品の比較です。
ここがどうしても一番のネタバレポイントになります。
{netabare}【共通点】
・意外に少ない「バトル×コメディ」というジャンルの良作(←あくまで「バトル×ラブコメ」ではなく「バトル×コメディ」)
・愛すべき変人変態ヒロイン
・ボス戦の燃える展開・アツいバトル
・作品全体のノリ(これは特に私個人の主観ですが)
※ちなみに自分の俺ツイのほうの個人的解釈は
・コメディ:33%
・ラブコメかと思ったら単なるコメディだったでござる:33%
・ボス戦での燃え展開、熱いバトル:33%
・ツインテール:100%
…です。
【相違点】
・作品の大枠
このすばは「異世界転生系RPGシステム作品」
俺ツイは「特撮ヒーローリスペクト系変身ヒロイン作品」
・主人公
このすばは愛すべきクズのカズマさん改めクズマさん。煩悩まみれなのでラブコメ系イベントも多い…と言っていいのか?ツッコミ役。
俺ツイは正義感に溢れる総二さん。ただしツインテールだけを愛し女体に興味がないので、ヒロインのラブコメイベントも空回り。ツッコミ役。
・バトルスタイル
このすばはパーティーの能力が偏っているので、カズマが搦め手を使って勝ちをかすめ取るスタイル。
俺ツイは正統派特撮系バトル。必殺技で一刀両断、敵は爆散。ただし敵は変態。{/netabare}
以上の比較で、共通点のほうにどちらかの作品の魅力を感じるなら、ぜひぜひ両方読んでほしいと思います!
(相違点のほうにどちらかの作品の魅力を感じるなら…、それはしょうがないかな…。){/netabare}
放送前なのにこんな長文を書いてしまった…。
全話視聴後には「アニメ」のレビューをまた書きます。{/netabare}
(以下、16.3.31加筆分、全話視聴後のレビュー)
このすば、大好評だったようでうれしい限り!
急遽2期の制作も決定したようで、今から楽しみでしょうがないです!
開始前はどんな出来のアニメになるか不安でしたが、無事に
「個人的全視聴アニメ歴代No.2」
という超高評価作品になりました!!
(詳しいランキングは私のプロフィールページ)
さて、あらためてになりますが、アニメを見終わった時点においてこの作品を説明するなら、この作品のジャンルは
「残念美少女ヒロインのボケに男主人公ツッコミを入れまくるハイテンションコメディ」
です。
まぁボケとツッコミが入れ替わる場面もありますが、あくまで基本構造を重視するなら、それはあまり気にしなくてもいいでしょう。
この作品の恵まれたところは、なによりも監督さんと脚本さんが素晴らしかったところ。
ほぼ完璧に原作の作風を再現しつつ、それでいて原作を進化させたとも言える映像化は、ラノベ原作アニメとしてはかなり希少です。
アニメが好きだったなら迷いなく原作をおススメできますし、原作好きとしても何の不満もなく視聴できるアニメ。
ウィズとの出会いがカットだったり、全体的にスローペースで特に冬将軍エピがもう少し詰めてもよかったかもという感想はなくはないんですが、まぁ「だったらどこで切るの?」という話になってしまうと難しくなってしまうと思うので、これについては不満というほどではないですね。
ラノベ原作アニメは今後も少なからず世に出ていくことになるのだと思うのですが、アニメ脚本家さんには本当にこのすばの脚本の書き方を見習ってほしい…。
次に作画。
これについては独特でしたね。
キャラデザを徹底的に簡素化。
引き絵や会話シーンなど手を抜けるところは手を抜いて、ここぞという場面には異常なほど滑らかに動かす。
そういう方針だったようなのでカクカク動くシーンは皆無でした。
これについてはアニメ好きの皆さんの評価は分かれたみたいですね。
キャラがかわいくないと許せないタイプの人、止め絵の書き込みが丁寧じゃないと許せないタイプの人には作画は不評だったようですが、とにかくカクカク動くことが許せないタイプの人には好評だったようです。
ちなみに私は後者なので、過去トップクラスに作画に関する視聴ストレスを感じない作品でした。
最後に声優さん。
自分はあくまでアニメが好きなので、個人的には声優さんってぶっちゃけどうでもいいと思っているジャンルなのですが、今回は触れます。
我ながら珍しい!
正直全員はまり役だったのですが、特にめぐみんの高橋李依さん!
アニメ範囲外の原作を読んで、100%の脳内再生ができるキャラは久しぶりだったので、個人的Sランク声でした!!
(ちなみに80%クラスなら物凄くいっぱいいるのですが、自分の中で本当の意味で100%なのは、ストブラの姫柊と釘宮さんのアリアだけ。この高いハードルに今回めぐみんが加わったというのは、個人的にはかなりすごいことなんですw)
とまぁ、作品に対しては何の文句のつけどころもないんですが、ここから先は視聴者側の視点に対する個人的違和感。
{netabare}上にも書いたとおり、自分にとってこの作品は「残念ヒロインハイテンションコメディ」です。
何を言いたいのかといいますと、私にとって「異世界転生もの」という設定は取るに足らない部分だということです。
なので、放送前に書いたレビューの内容とかぶりますが、このすばと同ジャンルと感じる作品・このすばに似ている作品は、
・俺、ツインテールになります。
・ディーふらぐ!
の2作品です。
このすばを含めた3作品の共通点は
・ハイテンションコメディ
・残念ヒロインと男主人公ツッコミキャラ
・設定の出オチだけでなく最初から最後まで馬鹿馬鹿しいことを貫いている
…という点です。
そして、特に似ている…というか完全に同じ雰囲気だと断言して差し支えない作品は「ディーふらぐ!」だと思っています。
ではどうでしょう、ディーふらぐってこのすばほど話題になりましたか?売れましたか?
たしか、BS全国放送がなかったんですよね。じゃあ完全に同じ作風のハイテンションコメディなのにこのすばほど話題にならなかった原因はそこにあるとしましょう。
ならば俺ツイは話題になりましたか?
たしかに作画崩壊で話題になりましたね。もっといえば脚本崩壊もこのすばと比べ物にならないくらい酷かった。
しかし、ひいき目込みでいうなら特に4話までは俺ツイもマシだったんですよ。このすばって4話の時点で原作バカ売れしだしてたじゃないですか。俺ツイって4話の時点でそんなに売れてましたか?
というわけで、このすばにあってその2作品にはない話題ポイントを考えてみます。
「異世界転生」
やっぱりこれなんですか??
放送中のネットの感想群を流し見していたときから思っていたんですけど、「ギャグもの」よりも「異世界転生もの」という部分をより上位に置いている人がとても多い。というかほぼ全員。
放送時期の兼ね合いもあるでしょうが、グリムガルと比べる人がとても多かったですし、もっと言えばSAOやオーバーロードなどと比べて「このすばはそれらよりもギャグが多くてストレスフリーなのが面白い(つまらない)」のような感想がよくある。
そうなんですか!?
個人的にはそれらって全然違うジャンルだと思うんですけど!?
だって、共通するのって「設定」の部分だけで、作風が全然違うじゃないですか!?
比べるなら俺ツイやディーふらぐだと思うんですけど!?
というのが、「ギャグ」を最上位に置いて「異世界転生」なんていう要素は雑多な部分だと考えていた私の感想です。
いや、わかってます。
私の感覚のほうが世間からズレているということは。
私の感覚を押し付ける気もありません。
でもだからこそ!
タイトルのように昨今のアニオタの「異世界転生好き」には驚いたわけです。
このすばが好評だとしたら、それは「残念ヒロインハイテンションコメディ」という部分だと思っていて、だからこそ「このすば」が好きな人には「俺ツイ」「ディーふらぐ」もおススメできると思っていたわけですが、
蓋を開けてみたらこのすばが好評だった最大の理由は「異世界転生RPGシステム」という「設定」にあるようで、この点についての世間と自分の感性の違いに、意外に大きなショックを受けたわけですよっと(笑)
{/netabare}