ダレイオス さんの感想・評価
3.9
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
独特の世界観は良し、中二要素もストーリーに生かされていて面白い。
世界観的には学生ばかりが集まる都市で中途半端に現在ある日本の舞台での
物語というよりは、現在の日本とリンクしている感じはなく
独特の世界観が出ていてオリジナリティーを感じるのはいいかな
その独特の世界で困っている女の子(ヒロイン)を
レベル0で無能力者とされる主人公当麻が助けるというストーリー展開で
その過程で対立することとなるキャラを当麻が説得を試みたり
基本的には会話が多いと思いますね。
当麻がレベル0で無能力者なのは対立するキャラは知っていることが
多いので当麻を馬鹿にするという展開で
それに対して当麻が反論し独特の意見で説得と
それを面白く感じるかどうかが全てのアニメですね。
当麻の主張は毎回ブレが無くて
「無理なのはわかるけど誰も失うのは嫌だ」で色々苦悩するキャラで
一貫性があるのは良かったかな、くどい位にブレはなかった。
それに立ちはばかる敵は、いわゆるならず者みたいな
チョット危ない感じの人と、そのくどい位正義感の強い人
との対比は真逆なので個人的には面白かったですね。
さらに会話は丁寧で出会ってチョットしか経ってないのに
その女の子に対してそこまで頑張れるのかと
いう疑問点も当麻の心の葛藤になっていて説得力は感じました。
当麻がレベル0だけど右手で触った相手の能力を打ち消すことが出来る
能力の持ち主でその能力を生かして、ピンチを切り抜けることも多く
説得を試みる展開でも転機となるいかし方もしていて
チート能力だけど、盛り上がる感じにはなってましたね。
この能力を評価出来るシステムが無くレベル0なのも
ある程度は納得は出来るし
元の強さは常人レベルの強さなのままなので
本当は超強いのではないのか?と思わせる部分が少ないのも良かった。
右手の力のデメリットの描写もあるので便利なだけでないのもポイントでしょう。
ストーリー構成はオムニバス形式のように別れていて
それぞれの話でヒロインがいるというヒロイン交代制ですね。
そのおかげで飽きずに見ることが出来ました。
ヒロインは沢山いるので人によっては好みの人がいるでしょうし
誰か合う人はいるのではないでしょうか
ヒロインが変わると前のヒロインはサブキャラ的になるので
その点はお約束的なのかな
アニメのタイトルにもなっているヒロインも
そうなるので肩透かしを食らうかもしれません。
西洋の魔術などの専門用語が多くて
なんのことやら?にはなるのですがよく聞いていると
設定はストーリーに生かされているし
上手くまとまっていると思える部分は多かったです。
各ヒロインのストーリーは話数が多く
とられていて丁寧に進んでいたので
例え専門用語がわかりにくくてもキャラの心境の変化は丁寧だったので
全体的な作りが丁寧だったのは良かった。
昔見た時は中二の概念なんて知らずに見ていたので
別に中二とかは思わなかったのですが
今見るとこれは中二アニメだなとは思いますね。
設定、展開、キャラ、セリフと現在では中二とされるものばかりです。
血まみれになったり、記憶にかかわる部分が特にですね。
ただ個人的には意見ではありますが
作りが丁寧で設定も生かされているので
安いだとか無茶苦茶なアニメと感じることは無かったです。
個人的には最後の方では悪人にも悪人の考え方がある的な
エピソードがあるので、その話はかなり完成度は高かったとは思いました。
チョット前までは主人公のボスキャラとして対立していた自他共に認める悪人だが
彼にも、こんな考えがありカッコいいなとは思えましたね。
悪人を単なる悪人としてしか描かないことになってないのは良かった。
問題点となるとインデックスの行動パターンというか
当麻に噛みつく展開がくどい位に繰り返されるので
それだけは気になりましたね。
もう少し別のシチュエーションが見たかった。
このせいで、少ししつこいキャラのイメージが付いちゃったかな
当麻は丈夫すぎる気が・・・
相手が弱くなるてだけで自身の普通の人間のはずだけど
異様に丈夫、主人公補正というものなのかな
街中で破壊活動して暴れるケースが多いけど、治安維持組織などが
来ないケースやお咎めなしが多いし法律が無いような・・・
何かがおかしい気がする所
キャラについては全員顔見せ程度には程よく登場したと思います。
主人公の当麻以外は誰かを贔屓にした感じは無かったです。
個人的には黒子が好きなのですが見せ場があったのが嬉しかったかな
意外なサブよりのキャラも見せ場は多かったと思います。
小萌先生も特徴的なロリの見た目よりも性格の良さや
大人の先生としてなかなか立派な考えの持ち主で中身的にいいキャラだったり
魅力的なキャラは多かったです。
作画についてはバトルでの作画、演出も
2008年のアニメと考えればかなり良くて
攻撃のエフェクトや攻撃角度の構図などの工夫もみられて
迫力はあったし右手での無力化するシーンは
絵的にカッコいいと思えるクオリティーは十分でした。
キャラの作画も2008年の作画ですが2015年ごろ見ても
十分可愛く見えるしキャラデザインも個人的には好みでした。
声優さんについてはヒロインは多いのですが全員安定した演技だったかな
十分キャラの魅力は引き出せていたと思います。
キャラの声質も合っていたし、長台詞が多いアニメなのですが
違和感無く聞けました。
長く原作が続いていることのことでアニメでは2クールやったけど
まだ物語がどう解決するのかの見通しが立たないくらい
序盤しかやってない感じの展開でした。
物語の評価はもう少し高くてもいいかもと考えましたが
その点が引っ掛かるのでこの評価ですね。
ただ、途中までとはいえ、ここまでは話の作りは丁寧で
1つのエピソードの話数も十分あり対話と台詞で進める
形式も丁寧でした。
独特の世界観が良くて中二アニメとして考えれば面白いと思える出来はありました。