かさい さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
脚本、演出が秀逸、、故に
2周目。再放送を機に視聴。
このアニメ、何回見ても泣くことはないだろう。
10話までの脚本、演出は際立っていた。作画、音楽、美術も良い。
最終話で賛否が別れる。自分はこの作品を過剰に評価することはできない。
総合:4.71/5
【物語】4.6
【構成】4.7
とにかく、1話単位の物語の展開のさせ方がとても良い。毎回終わり方が凄く良かった。徐々に盛り上がっていく感じも体感出来たし、終盤の盛り上がりも怒涛な感じだった。
【作画】4.7
田中さんキャラデザ。A-1。
キャラのデザインが性格を語っているといっても過言ではないくらい、デザインが性格準拠な気がする。表情も凄く良かったし、芝居も入るとこでしっかり来てた。11話久保田さん花火でED挿入もキテる感じ。
【美術】4.65
舞台は秩父。秩父を前面に推してるのか分からないが、しっかり舞台は出来ていたと思う。リアルにも忠実な感じ。全体的な雰囲気も作風にあっていたと思う。
【声優】4.8
とりあえずこのアニメはこのキャスト陣を評価しないことには始まらない。そのくらいのレベルの演技。岡田さんの生っぽいセリフをしっかり演技していたと思う。戸松さんは凄くうまかった。あなるの性格と女子高生っぽさが滲み出てた演技だったと思う。
【音楽】4.7
心に沁みる音楽っぽい感じ。各場面にしっかりと合った楽曲が用意されている感じ。普通に良かった。
【演出】4.8
演出陣はなかなかの面々。長井監督らしさを具体的には理解出来ていないけど、どちらかというと各話担当演出家さんに大体任せている印象。
心情描写、キャラの表情の見せ方、レイアウトが終始良かった。セリフのパワーに負けずとも劣らない素晴らしい演出。丁寧な描写が際立った。
【op&ed】4.75
どちらも長井監督。
鉄血のopもそうだけど、フィックスがほとんど無い。常にカメラが動いてる。意識しているのか、意味はあるのか、ただ好きなのか。
edはカバー。毎回挿入する形で流れてくる。凄くくる。タイミングによっては鳥肌。
【世界観】4.7
死んだキャラが見えるようになるという設定。キャラも話の運び方もリアル準拠って感じで、死んだキャラが見える設定以外はしっかりリアルっぽさがあった。本当に登場するキャラみたいな性格の人物が実際に同じ状況になったらこうなりそうだなって感じ。
【キャラ】
とにかくキャラのセリフが良かった。デザインとセリフでしっかりキャラが確立されていたと思う。いろんな感情が入り乱れたり、岡田さん特有のキャラ同士の関係性も見逃せない点ではある。あなるの『かゆっ』などの何気ないセリフには感動すら覚えた。そのタイミングでそのセリフが来るか!と、ドンピシャな感じ。それが連発した作品だった。話の展開もキャラがしっかり動かしていたし、キャラアニメとしてはかなりのクオリティ。大人になりきれない思春期の高校生を丁寧にとてもうまく描写した作品であるとは思う。
しかし、終盤は自分的にはとても残念だった。岡田さんの脚本が秀逸だった故に、終盤のシナリオに動かされているキャラ感と、言わされてる感。茶番感が半端ではなかった。なぜあそこまで盛り上げられるのに急激に下げることができるのか。キャラ主体だったアニメがいきなり物語に動かされてしまった感じ。
どんな結末であれば納得出来たかは分からないが、なぜ非常に評価を得ている作品なのかは理解出来た。自分的には非常に惜しい。