蟹チャーハン さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 3.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
これぞ大団円!最後に求婚してくれたら完璧だったのに~
戦争ドラマとして大人が見て楽しめる完成度の高いアニメでした。最後はきれいにまとまり、涙がほろりです。
作品の持つ雰囲気が良いんでしょうね。人の気持ちにちょっと鈍感だけど博識で、不思議な魅力で隊をまとめるギュンター少尉。そして、持ち前の明るさで隊のムードメーカーとなり、ギュンターを補佐するヒロインのアリシア。
全26話と長めの尺があることで2人の関係も急がずじっくり、自然な形で結ばれていきます。いや、逆に遅すぎるくらいか。なにせ女心に鈍感なギュンターが自分の気持ちに素直になり、アリシアへの気持ちを自覚するのも言葉にするのも最後の最後でしたんで(笑)
でもね、これくら奥ゆかしい物語でちょうどいいと思うんです。こーいう作品があってもいい。世間では1話目で恋愛関係に落ちちゃうストーリーが増えていますが、ゆっくりと時間をかけて思い出を重ねあって人間関係は築かれていくものですしね。
ギュンター少尉の魅力にみせられる形で10数話までは特別おもしろいと感じず、やや淡々とした流れで視聴しました。主人公の隊が活躍するほどに危険な戦場に狩り出され、ちょっとの知恵と勇気で乗り越えていく。わくわくよりほっと安心する感じですね。
物語が動きだすのは重要なキャラが命を落としてからでしょうか。そこにはユダヤ人差別に似せた物語世界の中での人種差別があって、これではじめて隊の気持ちもかたまった様子でした。たしかに、けなげ過ぎるキャラでしたんで、これには えええええ?! て驚きました。
そして20話あたりからついにタイトルのヴァルキュリアが関係してきて、スーパーサイヤ人登場でトンデモ物語に変貌します。最初、こいつはまったく別の作品じゃないか?と呆れたんですが、そこで無敵ぶりをせずに人間ドラマに話しが置き換わってからはより興味がわいてきて、最後まで一気に駆け抜けた感じです。
再び帰ってきた故郷、取り返した古里の光景を前にした2人に幸あれ!
2009年作とちょっと古い作品ですが、全26話と長めの尺で駆け足で終わらず詰め込め過ぎず、やはりこれくらい欲しいですね。
OPの良さに引かれて視聴しましたが正解でした。途中流れたこの曲もお気に入りです。
https://www.youtube.com/watch?v=09pv099KHa4