「終物語(TVアニメ動画)」

総合得点
78.2
感想・評価
1403
棚に入れた
8414
ランキング
570
★★★★☆ 3.9 (1403)
物語
3.8
作画
3.9
声優
4.0
音楽
3.8
キャラ
4.0

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ネタバレ

takearun さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

最終話キスショット捕食シーン

伏線回収しながらラストに向かうとして。
特に「しのぶメイル」の最終話シーン。


相変わらずダラダラと台詞回しが続く。
くどいくらいに他人によって物語当事者たちの回想シーンがつづく。
過去のしのぶに何があったのかを暦くんにむけて、視聴者にむけて、まわりくど~く話が流れていく演出がつづく。

主人公を中心に、およそ因縁を理解したころ、当然その因縁に対峙するシーンへと向かう。
古今東西、女をめぐって男が対峙するシーンは枚挙に暇がない。
ありふれたエピソードなはすである。


しのぶは11話で神原に過去と向き合う必要性を諭される。
それは神原が暦を慕う「2番手」のこころ持ちから発せられる。
報われなくても慕っていようと思う気持ち。
そこにしっかりと向き合えと神原は言う。
神原にはくじけない強さがある。

しのぶはようやく手にいれた安住の地を壊したくないという。
ところが、しのぶは神原の言を否定できない。
過去に解決できなかった。そして今もひきずっている。
それは意地をはって避け続けたことのいいわけでしかない。
しかし自分ではもうどうしようもないのだ。
それはそう決めつけているだけなのだが、神原にそこを見透かされているのだ。彼女は時は関係ないと言うのだ。
結局、しのぶのスタンスは最後までかわらない。
初代にあくまで姿を見せないことに貫かれている。
それは暦へむけてのの意思でもある。

だが、最後に、決したその刹那、しのぶは現れ、初代を怪異としてむさぼる。


このラストのシーン、アニメーションの演出に大きく依存し、モノトーンからパステルカラーに変化している。
台詞回しとアニメーションの演出が対比されて、かつ声優の演技も情緒を誘い、総じて素晴らしかった。
本作品は12話のこのシーンが極点化されたように感じた。


このアニメは台詞回しも冗長かつ展開も早い。ストーリーテナーと主人公のやりとりが長い。このため、聞き手=視聴者には集中力を要する。
流して観ていると、シーンがパッと過ぎてしまい漫然と終わってしまう。
しかし、特徴あるキャラクターの心情はそれぞれ各シーンで台詞のなかに描かれている。

もとよりアニメーションは素晴らしいのでエピソードを理解せずとも楽しめる。しかし、以前のエピソードとわせるとより楽しめる。
過去作品を理解したうえで鑑賞すると、伏線が回収されるし、同時にあらたな謎や興味が生じる。

毎度、象徴的なシーンはしっかりとアニメで演出されていると思うし、文字列から映像へよく演出されていると思う。



いや~よかったよ。しのぶタソ逢えてよかったよ。
「不幸」に向き合うには素直な気持ちで受けとめ、それに甘んじないことが大事。

投稿 : 2015/12/26
閲覧 : 191
サンキュー:

7

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