蟹チャーハン さんの感想・評価
2.5
物語 : 1.5
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
なぜ10話目から突然つまらなくなるのかを考えてしまう
原作未読で2期まで見終えての感想ですが、ちょっと辛口になります。
ネットゲームの世界から帰れなくなった人間=プレイヤーたちが、異世界で生き残りを賭けて知略を尽くし、ともに助け合い、より人間らしい世界を構築していく…ストーリーです。
ヒーロー面しない裏で画策するのが似合っている計算高い主人公のダークな魅力も手伝ってか、導入の1~9話はひねりが効いていておもしろく見れました。土壇場での逆転劇、頭脳戦を得意とするあたりはライアーゲームのような雰囲気ですね。それ、みんな気がついてないのおかしくね? と思わない節もありますが、そこはご愛嬌で~。
それが後半になると主人公に憧れる少年少女たちがメインとなり、自分たちよりも数も多く、強大な敵に挑む成長劇へと様変わりします。残念ながらこれがおもしろくない。
勇気と博愛で難所を乗り切る姿は感動的なのかもですが、正義感はあふれていてもレベルが低く、主人公のようなひねりの効いたキャラではないためか、ピンチを迎えても真正面から向うだけで芸がないんですね。ピンチ→助けたい→止められる→強行→ピンチ→助けたい→止められる→強行 の繰り返しで、めんどくさい子たちだなぁ~と疲れてしまいました。
2期まで見ていて思ったんですが物語の構成が、師匠格の本来の主人公である大人の冒険譚と、弟子格にあたる小人の冒険譚の繰り返しのようですね。できれば大人組の話しだけで本編は進め、小人組は外伝なりでやるほうがスマートかもしれません。
ただ著者的には各キャラクターの群像劇風にしたい意思も見えるので、それならそれで無駄に長く引っ張らず、短編の連作風な構成にした方が興味を持ち続けられるかもしれません。
このログホライズンの魅力は主人公の腹黒メガネな主人公の賢さと苦悩を抱えた影の部分、そして戦場を疾風のごとく駆け抜けるアカツキの躍動感だと思うので、極端な話し、後半は見なくてもOKくらいに思えてしまうところが残念ですね。(伏線もあるから見ないとダメだけど・・・それがまた辛い)
最後に少し気になったのが、レベル90のMAX状態のキャラが多数登場するわけですが、最高位であるのに知識不足で頼りなさ過ぎるのに戸惑いました。何事にも心配性で臆病なマリエールとか~。よくレベル90になれたなと。
それと、対等な人間関係であるはずの主人公とアカツキの関係が不自然…といったら台無しなんでしょうが、主君と仰ぎ見るのはやはりおかしいですね。なぜそこまでへりくだる必要があるのか~。