chariot さんの感想・評価
4.1
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
思っていたより悪くなかった。
全12話。(1話が1時間放送なので長さ的には13話)
化物語から始まる<物語>シリーズの・・・何作目だ?(笑)
ラノベ原作。シリーズ15、16冊目の終物語上・中をアニメ化した作品。
(下もいずれやると思うけど・・・)
・おうぎフォーミュラ(1話)
・そだちリドル(2~3話)/ロスト(4~6話)
・しのぶメイル(7~12話)
の三本を放送。
このシリーズが好きで原作既読者である僕の最大の不安は語りの多さと話ごとの時系列の不整です。
シャフトが飽きたとかそういったレベルの不満はもう・・・観なきゃいいじゃんとしか言いようがないので・・・
とりあえず今回も真新しさはないです。
いつも通りのシャフトです。
いくらか重い話なので幼女と楽しく遊ぶ阿良々木くんが観たい方は控えた方がいいかもしれません。
さて。先に挙げた不安要素の1つ、語りの多さですが。
そだちリドル/ロストに関しては個人的には100%回避出来た気がします。
最大の理由として老倉育役の井上麻里奈さんの演技が非常に素晴らしかった事。
老倉のサディスティックでありながらマゾヒスティックな絶望を熱のある演技でこなしていた点は観る者を惹き付ける強い力を持っていました。
同シリーズの花物語でも蝋花役の阿澄佳奈さんの演技が良かったのですが、語りの内容はともかく話の長さで飽きてしまう面があるところを補って有り余る名演で、当シリーズのキャスティングの良さと共に音響監督の鶴岡陽太氏のセンスにも敬意を表したいです。
しのぶメイルに関してもやや冗長な面もありましたがセリフが一本調子にならないように計らい、且つ無意味な映像で楽しませるシャフトらしさで乗りきれた気がします。
時系列に関しては{netabare}今回はしのぶメイルで苛虎(既放送のつばさタイガー)の存在が示唆されていて、8月下旬の話となります。
またそだちリドルで匂わせたのが母校の中学校。これはなでこメデューサにつながりますので10月下旬の話となります。{/netabare}
・・・まあしっかり理解しないでもどうにかなりますって。(多分)
以上の不安点をクリアしていたので今作も例に漏れず楽しめました。
ただしシリーズを重ねるごとに変化する事を求める作品ではないので、多くの方は演出的にも飽きがくる事でしょう。
それでも「見慣れた」事が「飽きた」事であり、1つ1つのクオリティはむしろ上がっていると思います。
音楽に関して。
毎回タイトルごとにOPを変えてきますが、今回のお気に入りはしのぶメイルの「mein schatz」
音楽も雰囲気たっぷりで良いですし、何より映像が好みでした。
終物語の下巻をやらないと{netabare}おうぎフォーミュラとそだちリドル/ロストがどう怪異に関わっていたのかが {/netabare}伝わらないので、次回作を楽しみに待ちたいと思います。
ん?アプリで暦物語配信?
短編集なので観なくても問題ないですが無料なので良いですね。
今回出番の少なかった各キャラごとに話があるので気軽に楽しめると思いますよ。