鸐 さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
タイトルなし
物語
テーマ性を強く感じる物語でした。
言葉で人を傷つけたと感じたことは誰にでもある経験ではないでしょうか。だからこそ順のトラウマに共感出来るし、応援したくなるそんな話でした。
お母さんの『そんな事望んで無い』と震えるシーン
今迄の順に対する接し方にハッと気づいた場面がこの作品の一番の泣き所はここではないかと思います。
しかし、順は『一度言ってしまった言葉は取り消せない』と言っていたけれど、それは一面に過ぎないと思いました。
順と母親の場合、言葉に出さなくても醸し出してしまう剣幕が順を喋らせなくなってしまった原因ではないでしょうか。
後半のラブホでのシーンではあんなに順が坂上を罵倒していたのに坂上は傷つくことはありませんでした。言葉には出ていなくても、順は傷ついている、強がっているとわかるからこそ坂上は傷つかずにいられたのでしょう。
語らない事こそが相手とのコミュニケーションに最も必要なものだと私は思います。
岡田麿里氏の脚本なので、泣ける泣けない談議は多いと思います。
私も感動はしましたが、余韻に浸っている間に登場する田崎のおもしろ顏のおかげで泣くには至りませんでした。
恋愛要素については…いらないかなあ…と思いました。
キャラ
ヒロインの順ちゃんが可愛いです。
かなり自己中心的な部分もあるのですが、不思議と嫌にならないのは、あどけなさが残っているからでしょうか。
妹にしたい可愛さですね。
作画
ミュージカルで踊るシーンはロトスコープを使っているそうで、かなり厚みのある動きになっていたと思います。
音楽
ミュージカルを題材にしている作品ですから凄いのは当たり前かもしれませんが…それでも、凄かったです!
調も素敵なのですが、劇中歌の歌詞がまた味わいがあって良いです。
主題歌は最初、乃木坂と聞いた時はアイドルのゴリ押しかあ…とげんなりしていましたが、歌声はなかなか。曲もまあまあ…歌詞以外の違和感はありませんでした。